Oracleは米国時間10月5日、PeopleSoftの買収後初めて、その成果の1つを世に送り出した。2005年1月の買収で手に入れた、PeopleSoft製の会計およびサプライチェーン用アプリケーションの新バージョンを発表したのだ。
今回アップデートされた製品は、「PeopleSoft Enterprise Financial Management 8.9」「PeopleSoft Enterprise Supplier Relationship Management 8.9」「PeopleSoft Enterprise Supply Chain Management 8.9」。Oracleによれば、これらの製品は、従来のOracle製品をかつての競争相手のプログラムと組み合わせる大規模な取り組みである「Project Fusion」の一環として提供されるという。
Oracleは、これらのアップデートが、PeopleSoftの顧客をProject Fusionテクノロジーに移行させるためのきっかけになるとしている。Oracleは、PeopleSoftの買収をめぐりPeopleSoftの多くの顧客に悪い印象を与えた。だが同社は、これらの製品について、PeopleSoftのプログラムをサポートし開発を続けていくという約束をOracleが守った証しでもあると述べた。
PeopleSoft Enterprise Financial Managementの新バージョンでは、Sarbanes-Oxley Act(米国企業改革法)やその他の新しい会計規則で要求されている財務の透明性および会計基準に対応しているとOracleはいう。同社によれば、このプログラムには、プロジェクト管理、リスク軽減、資産トラッキングなどの新機能も含まれているという。
またPeopleSoft Enterprise Supplier Relationship Managementには、サプライヤーとの契約を交渉するための新たなプログラムが複数追加されているとOracleは述べた。
同社は、これらの新製品の価格を明らかにしていない。
Oracleは、Project Fusionによって、データベースソフトウェアに次ぐ大規模な製品ライン(会計、注文処理、購買処理、顧客サービスなど、企業のタスク処理を支援するビジネスアプリケーション群)を大幅に見直そうとしている。過去9カ月間に何社もの企業を買収したOracleは、この取り組みを通じて、最大のライバル企業であるSAPに追いつくための戦略を打ち立てている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ