F5ネットワークスジャパンは10月13日、ウェブアプリケーションファイアウォール技術「BIG-IPアプリケーションセキュリティモジュール」(BIG-IP ASM)の提供を開始した。
![]() 「BIG-IP ASMの方が効率的に管理する」パトリック・ウルフ(Patrick Wolf)氏 |
BIG-IP ASMは、同社の負荷分散・トラフィック管理装置「BIG IP 6400」と「BIG IP 6800」で動作する。ソフトウェアライセンスの形で提供され、価格は110万円(税別)からとなっている。販売代理店を通じて販売される。
ウェブアプリのセキュリティレベルを高めるBIG-IP ASMは、F5ネットワークスのアプリケーションファイアウォール装置「TrafficShield」の技術をベースにしている。BIG-IP ASMをBIG IP 6400/6800の上で使うことで、ウェブアプリのセキュリティ対策とトラフィック管理をまとめて制御できる。
米F5 Networkでプロダクトマネージャを務めるパトリック・ウルフ(Patrick Wolf)氏は「企業のセキュリティ事故の64%が(ウェブアプリが使用する)ポート80番をターゲットにしたことで生じている」として、ウェブアプリのセキュリティ対策が重要であることを説明している。
ウェブアプリのセキュリティは一般的に、ルータ、ファイアウォール、アプリケーションサーバの各ポイントで実施できるようになっている。しかし、実際には「ルータでウェブアプリのセキュリティ対策をすると、ルータでは処理能力が追いつかない」(ウルフ氏)という。
またウルフ氏は「ファイアウォールで侵入防御・検知システム(IDS、IPS)では、レイヤー7での最適な処理ができない。またアプリケーション・サーバの場合、ウェブアプリの内部で実行するためにコストがかかるし、非効率的になりがちだし、管理も複雑になる」と説明し、BIG-IP ASMでウェブアプリのセキュリティ管理をした方が、管理が簡素化でき、効率的にセキュリティ管理できると強調している。