オープンソースの開発モデルをとり入れ、製造業向けアプリケーションを開発するベンチャー企業のOpenMFGが、顧客や付加価値再販事業者(VAR)からコードの寄贈を受け付けている。
同社は、中小規模の製造企業向けに業務アプリケーションパッケージを提供している。同社のアプリケーションは、データベースの「PostgreSQL」、Trolltechの開発フレームワーク「Qt」などのオープンソースソフトウェアを利用して構築されたものだ。
OpenMFGは米国時間23日、ERPスイート「OpenMFG」のバージョン1.3を発表した。最新バージョンには、クレジットカード処理や財務レポートツール、配送サービスとの連携をはじめとする新機能が加わっている。
創業5年目を迎えるOpenMFGでCEOを務めるNed Lillyによると、企業はこうした無償ソフトウェアを利用することで、価格の面で競合他社に差をつけることができるという。Lillyによると、OpenMFGの導入にかかる費用は、サービス込みで約5万ドルだという。
OpenMFGではまた、事業モデルにもオープンソース的な要素を取り入れている。同社のようにオープンソース事業モデルを採用して、大企業に立ち向かおうとする小規模ソフトウェアベンダーが、このところ増えている。
OpenMFGは多くのオープンソース企業と同様に、顧客企業にアプリケーションのソースコードを公開している。顧客や再販事業者にとっては、このほうが、APIを公開されるよりも、プログラムをカスタマイズしやすいと、Lillyは説明する。
OpenMFGは、顧客や再販事業者にソースコードを公開する代わりに、変更を加えた箇所を同社に提出するよう要求している。これも、オープンソースライセンスではよく利用される手法だ。このプロセスにより、OpenMFGは顧客の修正をサポートでき、さらには外部開発者の作業を活用できるという。
Lillyによると、30社の顧客企業や再販事業者のうち、OpenMFGのやり方に不満を述べた企業は現在までのところいないという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ