フォーティネット、FortiGateファームウェアをバージョンアップ--IMやPtoPの制御も可能に

田中好伸(編集部)

2006-02-07 21:04

 統合型セキュリティアプライアンスを提供するフォーティネットジャパンは2月7日、「FortiGate」シリーズの新しいファームウェア「FortiOS 3.0」を発表した。FortiOS 3.0は3月から配布される。

 FortiOS 2.8からのバージョンアップとなるFortiOS 3.0では、インスタントメッセージング(IM)ソフトとPtoPソフトのコントロールができる。

 対象となるIMソフトはMSN、Yahoo、AIM、ICQ。これらIMソフトでのファイルの送受信時にウイルスを検索、ウイルス検知時にはファイルを隔離する。またアプリケーションごとにログイン・ファイル転送、音声通信をブロックできる。またIMソフトを利用しているユーザーの数や累計、メッセージ数も確認できる。

 PtoPソフトでも、アプリケーションごとにブロックできるほか通信レートを制限することができる。IMソフトと同様にやり取りしたデータサイズの累計、平均使用帯域などの統計を閲覧できる。。対応するPtoPソフトは、Skype、BitTorrent、eDonkey、Gnutella、KaZaa、Winnyとなっている。

 なお前版の2.8でも、不正侵入防御(IPS)機能と連動させることでPtoPソフトの通信をブロックできていた。新版では、管理ツールである「FortiManager 3.0」で単純に行えるようになっている。

 FortiOS 3.0では、FortiManager 3.0と分析ツールの「FortiAnalyzer」との機能連携が強化されている。FortiAnalyzerは、Fortigateで発生するログやイベントなどからレポートを作成できる。

 新版の3.0には、SSL-VPN機能が追加されている。また、Windowsのアクティブディレクトリとの統合機能も搭載。シングルサインオンでユーザーグループ単位でのプロファイルを管理できるようになっている。これにより、グループごとでアクセスできるアプリケーションを制御できる。

 FortiGateシリーズは、ファイアウォール、ウェブフィルタリングやウイルス対策、IPS、迷惑メール(スパム)対策、VPNの6つの機能が搭載される統合型セキュリティアプライアンス。フォーティネットジャパンでマーケティングマネージャを務める菅原継顕氏は「統合型セキュリティアプライアンスは、サーバにセキュリティソフトを導入するよりも、初期費用・維持費用がともに低く抑えることができる」とのメリットを強調。また「コールドスタンバイでもう1台用意しておけば、耐障害性という点でもメリットがある」(菅原氏)としている。

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