オープンソースデータベース企業MySQLは、自社で開発したストレージエンジンと、リリースを予定している管理ツールの技術的な詳細を間もなく公開する。
MySQLのマーケティング担当バイスプレジデントZack Urlocker氏は、「Falcon」というコードネームで呼ばれる同データベースエンジンは2006年後半に完成する見込みで、主にトランザクションを実行するためのものだと説明している。ベータ版は今夏にも提供される。
MySQLの幹部は、カリフォルニア州サンタクララで米国時間4月24日〜27日まで同社が主催するユーザーカンファレンスで、Falconおよび新たなツールについての発表を行う。
MySQLは、データベース開発で有名なJim Starkey氏を雇用しているコンサルティング企業Netfrastructureを買収した際に、Falconの技術を取得した。
MySQLのデータベースは、多様なストレージメカニズムを利用でき、トランザクションや大量のテキストのインデックス化など、さまざまな目的に用いることができるよう設計されている。
「1つの完全なエンジンを採用するよりも、切り替え可能なアーキテクチャを実装するほうがよい。データの利用法はさまざまに異なるので、単独のアプリケーション内で複数の技術を併用したり連係させたりできることが重要だと考えている」(Urlocker氏)
Falconは、Eコマースサイトなどのアプリケーションが、少数の高性能マシンではなく、複数の比較的低価格なサーバによって運用されている場合のコンフィギュレーションを「スケールアウト」するものだと、Urlocker氏は述べている。
MySQLは同カンファレンスで、Solid Information Technologyを含む、MySQLデータベース用ストレージエンジンの開発を検討している企業の名前を公開すると見られている。
同社はまた、開発中のグラフィカルデータベース設計ツール「MySQL Workbench」も公開する予定だ。同ツールは、オープンソースのGNU General Public Licenseに準拠するものとなる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ