オープンソース研究所とISV支援プログラム「NXT」は両立できるのか--MSの挑戦

文:Aaron Tan(Special to CNET News.com) 翻訳校正:尾本香里(編集部) 2006年05月17日 15時55分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Microsoftは現在、同社とオープンソースソフトウェアの愛憎関係を示す典型例とも言えるような動きを見せている。それは、オープンソース製品との相互運用性を拡大し、開発者をWindowsにひきつけようという取り組みだ。

 2005年12月、MicrosoftはNXTと呼ばれる試験的プログラムを導入した。LinuxやUnixなどのMicrosoft以外の技術を使う独立系ソフトウェア会社(ISV)が、自社製品をMicrosoftのOS用に変えるのを簡単にするためのプログラムだ。

 Microsoftのパートナー企業が運営するこのNXTプログラムは、ソフトウェア開発サポート、技術説明、テスト、マーケティング活動のための資金集めといった面でISVを支援する。Microsoft広報担当者によると、同プログラムはまだ試験段階にあると言う。

 Microsoftのプラットフォーム戦略技術担当マネージャーのBill Hilf氏は、同社のOpen Source Software LabとNXTプログラムの目的には全く矛盾はないと言う。Hilf氏は、オープンソースソフトウェアをMicrosoft製品と融合させる研究を行う同研究所の責任者だ。

 同氏はZDNet Asiaの電話インタビューに応じ、「NXTプログラムが、研究所に矛盾するとは思わない。なぜなら、NXTプログラムは自社の製品をLinuxやUnixプラットフォーム以外の形で提供したいと考えているISVだけをターゲットにしているからだ」と語った。

 一方で、研究所はJBossなどのオープンソースソフトウェアメーカーの製品をMicrosoftプラットフォーム上で動くようにすることに重点を置いていると言う。「例えば、JBossとはよく協力している。しかし特定の分野で協力企業と競合することもある。それは競争と協力の関係だ」(Hilf氏)

 「やがてオープンソース市場が成熟し商用化が進むにつれ、こういった動きを目にする機会が増えると思う。それはMicrosoftに限られたことではない」とHilf氏は言う。同氏によると、IBMやOracleもオープンソースソフトウェアメーカーと競合しながら協力していると言う。

 Microsoftは、研究所の仕事の認知度を、オープンソースコミュニティのなかで上げるために、2006年4月にボストンで行われたLinuxWorldにて「Port 25」というウェブサイトを発表した。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
ビジネスアプリケーション

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
ハードから読み解くITトレンド放談
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化