AT&Tグローバル・サービス(AT&T GNS)は5月24日、大鵬薬品工業の国内82拠点を結ぶ全国ネットワークを広域イーサネットで構築し、2006年4月より稼動したことを発表した。
AT&T GNSは、このネットワークの企画設計、構築、移行、および運用管理業務をアウトソーシングサービスとして提供している。なお、運用管理では、AT&Tのネットワーク統合管理システム「iGEMS(integrated Global Enterprise Management System)」が採用されている。
大鵬薬品は、顧客の要望に迅速に対応するため医薬情報担当者(MR)を中心にAT&T GNSが提供するリモートアクセスも導入した。
同社ではこれまで、業務の拡大や支店/出張所の増加に伴ってネットワークを増強し続けた結果、ネットワークが複雑化し、運用管理面で管理者負担が増加していた。また一方で、経営の効率化に伴う新たな経営管理システムの導入、そして通信に関する費用対効果の向上や情報管理の厳格化などに対応するため、次期ネットワークの選定を開始していた。
今回AT&T GNSが構築、導入したネットワークにより、大鵬薬品は通信速度を大幅に増速。このネットワークは2面構成で、複数の通信事業者のネットワークを採用した完全冗長化構成で構築している。ネットワーク監視と迅速な障害対応にはAT&T のiGEMSが採用され、支店/出張所を含め全国82拠点で高い耐障害性を保ち、災害や障害発生時における影響も最小限に抑えることができる。