ハイペリオンは6月5日、日産自動車が同社製品を活用し、戦略目標を達成するためにグループ企業36社の経営データの連結管理を行っていることを明らかにした。
日産では、2005年4月に発表された3カ年計画「日産バリューアップ」として、「同計画の期間中3カ年の各年度においてグローバルな自動車業界の中でトップレベルの営業利益率を維持する」「2008年度のグローバル販売台数420万台を実現」「期間平均で手許資金を除く投下資本利益率(ROIC)20%の達成」という目標を定めた。
これらの目標を実現するために同社は、ERPシステムのSAP R/3に蓄積されている経営データを分析するソリューションを調査。ハイペリオンのソフトウェアの導入により、市場や業務ごとの車種別収益を含むグループ企業の収益を分析し、詳しいデータを元にした意思決定の仕組みを構築することを決定した。
日産では、1つの車種の収益について全責任を負う責任者をプログラムダイレクター(PD)と呼ぶ。このPDは、Hyperion製品を使うことで、日本、北米、ヨーロッパなどの市場別の切り口でデータを分析できる。また、開発、購買、製造といった業務別の収益データなどのチェックが可能になった。
さらに、車のコードやカーナビ搭載の有無、ホイールの情報といった細かな情報を元にデータを掘り下げることも可能になった。レポートの情報は詳細に分析され、最終的には、どんな特徴の、どの車種が、どこの市場で、最も収益を上げているかを可視化できる。