スリーパー・データ(3PAR)は8月28日、ストレージシステムの新製品「InServ E200ストレージ・サーバ」を発表した。
同製品は、3PARの主力製品となる大規模向け製品である「InServ Sシリーズ」のミッドレンジ版にあたり、中小規模の企業やサービスプロバイダーでの導入に適しているという。部門単位の重複する施設やリモートデータセンターの統合、テスト環境や開発環境といった利用シーンを提案している。
3PARでは、仮想化技術をベースにした「ユーティリティ・ストレージ」のコンセプトを提唱している。中でも、「3PAR Thin Provisioning」と呼ばれる独自のプロビジョニング技術によって、ストレージの容量を割り当て時に供給せず、共通のバッファプールを介してデータの書き込み時に供給するという手法によって、ユーザーの購入する物理容量を大幅に低減させることを可能にしているという。今回発表された「InServ E200」上では、ハイエンドにあたるSシリーズと共通のOS、各種ソフトウェアが利用でき、ソフトウェア面での能力は同等だ。
3PARdata, Inc、マーケティング担当副社長のCraig Nunes氏は、「3PARの技術によって、ストレージの利用効率は2倍以上に向上できる。これは、従来のストレージベンダーのビジネスモデルを破壊する可能性を持つ」と言う。
E200には、147Gバイトおよび300Gバイトのファイバチャネル、500Gバイトのニアラインドライブを16〜128基搭載可能。容量は、2Tバイトから最大63Tバイトまで対応する。また、ファイバーチャネルホストポート(4〜12)、iSCSIホストポート(4、オプション)を混在して搭載でき、複数のワークロードに対応することが可能という。
E200の提供価格について、3PAR日本法人の代表取締役副社長である加藤賢造氏は、「(3年保守込みで)1000万円を切るくらいからになるだろう」としている。