Salesforce.comは米国時間1月16日、オンデマンド型顧客リレーション管理(Customer Relationship Management:CRM)サービスの最新版を発表した。
Salesforceが発表したオンデマンド型CRMサービスのアップグレード版「Winter '07」には「Apex」コードの開発者向けプレビュー版が含まれている。このコードは、Apex用のコンポーネントやアプリケーションを書き易くするためのものだという。
Javaに似たプログラミング言語であり、サーバインフラとしての機能も果たすApexを用いることによって、顧客はSalesforce.comのサービスを拡張したり、独立したプログラムを作成することができる。
Salesforceの最高経営責任者(CEO)であるMarc Benioff氏は声明で、「ApexコードとApexオンデマンドプラットフォームで開発されたコンポーネントやアプリケーションはすべて、Salesforceの「AppExchange」ディレクトリを経由して共有される。オンデマンドコミュニティー全体が、Apexの提供するすべての技術革新のメリットを享受できるようになる」と述べた。
2006年初めに提供開始されたAppExchangeは、ホステッド型の業務アプリケーションが提供されるマーケットプレースとして機能することを目的としている。Salesforceによると、AppExchangeは現在500種類のオンデマンドアプリケーションをホスティングしており、7500社以上の顧客が2万以上のアプリケーションをインストールしたという。
同社によると、Apexコードのベータ版を年内に提供する予定だという。
16日にはほかにも、Salesforce Foundationが、「Earthforce」という取り組みを通じて2007年にカーボンニュートラル化を達成するという目標を発表した。オンデマンドアプリケーションサービスの人気が拡大するなか、同社はその結果生じる温室効果ガスの排出を相殺したいと考えている。
Salesforce Foundationは、Clean Air-Cool Planet、NativeEnergy、Conservation Internationalの支援を受け、同社の事業所やデータセンター、社員が排出する温室効果ガスの、地球環境への影響力を相殺することを目標にしている。
Salesforceでは、2006年におよそ1万9700トンの炭酸ガスを排出したと推計している。同社はこれを受け、約12万6000ドルを拠出して再生可能エネルギープロジェクト5件を支援することを決定した。具体的な活動としては、サウスダコタ州およびアラスカ州の風力発電施設への資金援助や建設工事の実施のほか、自営酪農場でのメタンエネルギープロジェクトなどが含まれる。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ