アッカ・ネットワークスと三菱電機情報ネットワーク(MIND)は2月21日、ADSLを主軸としたアクセスサービスの提供で協業すると発表した。
この協業で同社は、アッカの企業向けADSLアクセス回線とMINDのデータセンターを相互接続した「MILINDA(ミリンダ)」を外資系通信事業者向けサービスとして展開する。従来、日本のユーザー企業に対して自社で提供できるローカル回線が高額な専用線に限られていたものを、アッカのADSLによって低価格化できることがメリットだ。
両社は、協業の第1弾として、シンガポールテレコム・ジャパン(SingTel)に同サービスの提供を開始する。SingTelは、同サービスを利用して、バックボーン(IP-VPN)と、日本でのローカル回線となるアッカの企業向けADSLをワンストップでユーザーに提供できるようにし、提供価格も3分の1程度に抑えられる見込みという。
MINDのデータセンターには、現在SingTelを含む複数の通信事業者がアクセスポイントを設置している。特に外資系の通信事業者は、海外の通信網と日本のローカル回線とをつなぐ拠点として、MINDのデータセンターを活用しているという。
MINDでは、MILINDAを採用するメリットとして、(1)高品質で低コストなグローバル・ネットワークをサポート、(2)ユーザーの利便性に応えるワンストップ提供サービスが実現――の2点を挙げている。
(1)については、従来利用されていた専用線より廉価なアッカの企業向けADSLを、国内のアクセス回線としてユーザーに提供できるようになることを指している。ネットワーク品質は、ATM技術を利用した専用線レベルのセキュリティ、開通後24時間365日の監視・駆け付け保守対応など、企業ニーズに応える付加価値の高いサービスとなるとしている。
(2)では、ユーザーが専用線以外のアクセス回線を希望する際、自社単独でのサービス展開は不可能という現状課題に対し、MILINDAを採用することで、アッカのADSLアクセス回線を自社サービスとして取り込むことが可能となるというもの。ローカル回線の手配・一次保守・請求などを含めたワンストップでのグローバルネットワークサービス提供ができる。
サービスには、下り/上りが1Mbps/1Mbps(1Mbpsの帯域保証)のタイプAと同512Kbps/512KbpsのタイプBがラインアップされた。