RHXのパートナー企業はさまざまなプロプライエタリソフトウェア企業と直接競合することになるものの、Red Hatは既に、ビジネスパートナーでもあるそういった競合企業と闘う意思を見せている。最も顕著なケースは、Red Hatが買収によって2006年に獲得したJBoss製品と直接競合するJavaサーバソフトウェアを販売しているOracleだ。Oracleは2006年後半、「Unbreakable Linux」製品で逆襲に出て、この製品において、Red Hatより低価格でRed Hat Linuxをサポートする意向だ。
Red HatのパートナーであるOracleとIBMからコメントを得ることはできなかった。
Red Hatのパートナー開発担当バイスプレジデントであるMike Evans氏によると、ノースカロライナ州ローリーに拠点を置く同社はRHXのプロモーションを積極的に展開する予定だという。同氏は「それは大規模なものになるだろう」と述べている。
Red HatはRHXが2007年のいつ開始されるかを明らかにしていないが、既に複数の顧客に対して限定的にリリースしているという。RHXは、サンディエゴで5月9日から開催される「Red Hat Summit」にあわせて開始される可能性もある。
Evans氏は、Red Hatがパートナー企業から売り上げの一部を得ることになると付け加えた。Mattox氏によれば、新しいソフトウェアの価格は、Red Hat Linuxとその他のパッケージを別々に購入するよりも高くなることはなく、逆に少し安くなるかもしれないという。
Asay氏は、売り上げの一部をRed Hatに支払うことについて不満はないようだ。同氏は、「彼らの対応はフェアだ。彼らは、マーケティングの大半を行い、料金の徴収および処理を行うためのインフラを提供し、一次サポートと二次サポートを提供することになるからだ」と述べている。
Evans氏によると、Red Hatは、販売するオープンソース製品を評価するために、Amazon.comのランキングに似た顧客フィードバックメカニズムを使用するという。また、Mattox氏によると、Red Hatはすべての製品に対して試用版を提供するという。
RHXの発表は、RHEL 5のリリースにあわせて行われた。同製品には、基本的な「Red Hat Enterprise Linux 5」と、ハイエンド版の「Red Hat Enterprise Linux 5 Advanced Platform」という2つのバージョンがある。