弥生は3月14日、同社の業務ソフト「弥生」シリーズの新製品「弥生販売 07」および「弥生顧客 07」の各製品を発表した。「弥生販売 07」は全ラインアップを4月20日に、「弥生顧客 07」は5月18日にそれぞれ発売される。いずれの製品もWindows VistaおよびMicrosoft Excel 2007に対応する。
販売管理ソフトである、弥生販売 07のプロフェッショナル、スタンダード版には、前バージョンで中規模事業所向け製品(NE)に搭載されていたいくつかの機能が取り込まれた。いずれの製品にも、Microsoft SQL Server 2005 Express Editionが標準搭載され、データ容量の上限が、従来の1Gバイトから、4Gバイトに拡張されている。そのほか、集計分析を容易にする「かんたん期間選択」機能、都度請求、請求書番号の自動付番機能、アクセス権管理機能の強化などが行われている。中規模事業所向けの製品となる「ネットワーク」版では、これらの新機能に加えて、案件別の損益分析を容易にする「プロジェクト集計機能」が搭載されている。
弥生販売 07の価格は、スタンダードが4万2000円、プロフェッショナルが8万4000円より。ネットワーク版は、84万円(5ライセンス)より。ネットワーク版の動作には、別途、Microsoft SQL Server 2005 Standard Editionが必要。同製品を同梱した製品の価格は、99万7500円(5ライセンス)より。
約2年ぶりのバージョンアップとなる顧客管理ソフト「弥生顧客 07」では、印刷機能の強化、操作性の向上などが行われたほか、前バージョンからのデータコンバートを容易にするなど、全体的な使い勝手の向上が図られているという。価格は4万2000円。
この2製品の発売により、会計ソフトの「弥生会計」、給与計算ソフトの「弥生給与」も含めて、すべての弥生シリーズが「07」バージョンとして出そろうことになる。同社では、2007年初夏をめどに、人事管理機能を標準搭載した「弥生給与ネットワーク版」の提供も計画しているという。
弥生、代表取締役兼代表執行役社長の飼沼健氏は、2007年2月末の時点で、弥生シリーズの累計登録本数が60万件、サポート契約数が13万件に達したことを報告。また、2007年4月には、札幌と中国の大連に新規拠点を設けることも発表した。
札幌拠点には、カスタマーセンターおよび品質保証部門を置く。50人規模でスタートし、開設からの1年間で100人規模の拠点へと拡張していく計画だ。大連の拠点は同社の100%開発子会社「弥生(大連)軟件開発有限公司」となる。同社では2年前より、ライブドアの中国拠点内で、製品設計とコーディングを行ってきたが、今回、製品ラインアップの拡充と、税務など新分野への進出を目指し、製品開発力のさらなる強化を目的として、独自の開発子会社設立に至ったという。