独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は6月11日、「情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン」を改訂、2007年版をウェブサイトで公開した(PDF形式)。
情報セキュリティ早期警戒パートナーシップは、「ソフトウエア等脆弱性関連情報取扱基準」の告示を踏まえ、国内におけるソフトウェアなどの脆弱性関連情報を適切に流通させるために作られた枠組み。ウイルスや不正アクセスなどによる被害発生を抑制するために策定、運用されている。
これにより、官民における情報セキュリティ対策に関する情報共有・連絡体制の強化が推進されてきたが、その一方で攻撃の兆候や被害の影響が見えにくく、利用者や管理者が気付きにくい脅威がさらに増加する傾向が強まったとの指摘もあり、情報セキュリティ早期警戒パートナーシップが果たすべき役割は、これまで以上に重要になったとしている。
そこで2年半の運用実績を基盤に、ガイドラインに関して日頃の運用から浮かび上がった問題点・課題を整理し、今後の対応についての方向性や引き続き検討すべき事項について議論を重ねた結果、今回の改訂に至った。
改訂では、ソフトウェア製品開発者が行うべき脆弱性対策情報の望ましい公表手順を追記し、また重要インフラに対する優先的な情報提供を追記するなどの変更を行った。特に付録5は、「ソフトウェア製品開発者による脆弱性対策情報の公表マニュアル ―情報セキュリティ早期警戒パートナーシップガイドライン 付録5抜粋編―」(PDF形式)としても用意している。