IPA、共通脆弱性評価システム「CVSS」新版の概説資料を公開

吉澤亨史 2007年06月22日 09時06分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は6月21日、共通脆弱性評価システム「CVSS」(Common Vulnerability Scoring System)の新版となるversion 2の概説資料を公開した

 CVSSは、コンピュータセキュリティに関する国際フォーラム「FIRST(Forum of Incident Response and Security Teams)」のCVSS-SIGが管理母体となっている共通脆弱性評価システム。情報システムの脆弱性に対するオープンで包括的、汎用的な評価手法であり、ベンダーに依存しない共通の評価方法を提供している。

 CVSSを用いることで、脆弱性の深刻度を同一の基準の下で定量的に比較することが可能となる。IPAでは、6月20日にFIRSTからversion 2が公表されたことを受け、その概説資料をIPAのウェブサイトで公開した。

 新版では、基本評価基準の評価項目の「攻撃元区分」「攻撃条件の複雑さ」「攻撃前の認証要否」、および環境評価基準の「二次的被害の可能性」の評価内容がそれぞれ1つ増加し、より細分化した評価が可能になった。また、基本評価基準の評価項目「C、I、Aの重み」が、環境評価基準の「対象システムのセキュリティ要求度」に移動し、対象システムごとに要求されるセキュリティ特性を考慮した評価が可能になっている。

 さらに、評価結果が特定の値に集中しないように、CVSS値の計算方法が改善された。IPAでは今後、CVSS v2に順次対応していく予定であり、製品利用者やSI事業者が脆弱性への対応を検討する際や、製品開発者が開発段階からセキュリティ品質を作り込む際に活用して欲しいとしている。

 IPAは、ソフトウェア製品の脆弱性の深刻度評価にCVSSを適用しており、脆弱性対策情報の公表ページでCVSS基本値の評価結果を公表している。2月の公表開始後、脆弱性対策情報の公表ページのアクセス件数が倍増するなど、一般に活用されている。また、4月から公開している脆弱性対策情報データベース「JVN iPedia」でもCVSS基本値を公表している。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
セキュリティ

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]