--日本の市場をどのように分析していますか?
業界アナリストから、日本の市場規模、日本市場の特徴、人口動態的な情報を仕入れて分析しています。また、MRB(マネジメントレビューボード)や、TRB(テクノロジーレビューボード)などの技術評価委員会により、日本の技術者や販売・マーケティング担当者と定期的なコミュニケーションをとることで、日本市場を理解しています。さらに、日本、欧州、米国の自動車メーカー大手とシーメンスPLMソフトウェアで構成されるASGグループでは、自動車業界におけるPLM戦略の課題を抽出、評価し、PLMのさらなる高度化を図っています。
--日本では、ものづくりのプロセスが欧米とは大きく異なります。日本版の製品では仕様に違いがあるのですか?
日本の生産プロセスは先進的ですから、われわれとしては製品に日本企業のノウハウを取り入れていきたいと考えています。特に自動車メーカーやハイテクメーカーをモデルに、さまざまなプロセスに対応する機能を追加していて、Teamcenterのコアな部分にも日本の良さが含まれています。日本の製造業は、われわれの製品に大きな影響を与えているのです。

--コンプライアンスやRoHS指令への対応製品は提供されているのですか?
デザインフォーコンプライアンスの機能をTeamcenterに組み込むことで、WEE/RoHSに対応しています。これは、原材料管理の仕組みと紐づけられた製品が、コンプライアンスを満たすかどうかを報告する機能です。ハイテク企業の顧客にとっては、特に重要な機能だと理解しています。
--ロードマップについて教えてください。
今後1年から1年半以内に設計開発プロセスと生産プロセスの統合を可能にするソリューションを発表します。シーメンスは「Plant Management Solution」を持っており、これとシーメンスPLMソフトウェアのPLMソリューションを完全に統合するのです。