矢野経済研究所は11月26日、ECM(Enterprise Content Management)ソリュー ションに関する調査を実施、結果を発表した。
調査によると、2007年のパッケージ製品を基にしたECMソリューションの市場規 模は155億円、ECMおよびそれ以外の機能を含め、カスタムメイドされたシステムを含 めた市場規模は500億円程度になると推測している。
ECMソリューションの導入率は大企業のみならず、情報量の増加により中堅企業 にも広がり約30%となっている。ただし、導入していても「ユーザ側ではナレッジマ ネジメントツールとして捉えている」、「実際には文書管理程度にしか利用されてい ない」などの意見もあり、認知度はさらに少し低い水準としている。
一方、ECMソリューションを導入していない企業を対象に各種の文書およびコン テンツ管理の手段を聞いたところ、「ファイルサーバ(71.3%)」と「グループウェ ア(63.7%)」が大半を占める結果となった。「特に管理していない」も13.5%と なっている。
同社によると、今後は年率10〜20%程度で成長する見通しで、本格的な展開は2 〜3年後としている。
調査は2007年6〜10月、ソリューションベンダ10社およびユーザ企業242社を対 象に、直接面接取材または電話による聞き取りを実施したもの。