Infoworldは、2008年6月30日に打ち切られる運命から「XPを救い出す」ためのオンライン請願のサインアップを求めている。見え透いた宣伝行為だ。
これにはいくつかの問題点がある。まず、Windows XPは6月30日に打ち切られるわけではない。というよりは、その日からMicrosoftはもはやXPをOEMへのプリローディングや小売販売のために提供するのを止めるーー2007年9月と同様に、同社が再び執行猶予を言い渡さない限りだが。
ユーザーは引き続き、2009年1月31日まで、ホワイトボックスベンダーやシステムビルダーから、XPがプリロードされた新マシンを入手できる。またボリュームライセンス契約を有する「Vista Business」や「Vista Ultimate」の顧客は、その「ダウングレード」権利を使ってXPを入手することができる(この問題に関するMicrosoftのかなり入り組んだドキュメンテーションを解読する試みを通して、筆者が理解できる限りにおいて)。
もうひとつ、言っておく価値があることとしては:Microsoftは今年、XPのサポートから手を引くわけではない 。MicrosoftによるXPの「Mainstream(無料)」サポートは2009年4月に終了する。「Extended」サポート(セキュリティフィックスは無料、その他のヘルプは有料)は2014年に終了する。
Infoworldは、MicrosoftがXPを無期限に継続するよう主張している。そんなことはあり得ない。Microsoftがどうしてまた、顧客がVistaにアップグレードしたくなくなるようなインセンティブをさらに与えようとするだろうか。すでにドライバとアプリケーションの互換性問題、パフォーマンス問題、そして信頼性の問題を抱える第1世代の製品を提供したことで、そのようなインセンティブをうっかり与えているというのに。
Microsoftウォッチャーのなかには、同社が再びXPのプリロード期限を延ばすと予想する向きもある。 しかし筆者はそれすら希望的観測だとみている。
Microsoftのモットー(Ken Hutcherson牧師は認めないだろうが)とは:今はVistaの時代だ。「SP1」もまもなく登場する 。慣れるしかないのだ。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ