#7:協力的になる
顧客サービスのスキルを講義する際、私は受講者に対して、会話をできるだけ早く「協力的なモード」に移行させるよう教えている。そうすることで、「顧客vs.サービス提供者」から「顧客とサービス提供者vs.該当の問題」へと会話の焦点が切り替わる。両者が力を合わせて共通の敵と闘うことで、お互いの間に横たわる緊張が和らぐのだ。
従業員との会話でも、これと同じアプローチが効果的である。あなたが部下と一緒になって問題に取り組んでいるということを会話の焦点とすることで、あなたたち2人にとってのストレスや戸惑いが低減されるはずだ。例えば、遅刻の多い部下のケースでは、なぜ遅刻するのかや、どうしたら遅刻をなくせるのかということに関するアイデアのブレインストーミングをやってみようと考えるべきだ。
#8:否定的な物言いを避ける
わたしは、否定的な物言いが肯定的な物言いよりも誤解されやすい--そしてさらに悪いことには誤ったメッセージが伝わってしまうということを発見した(このことは自分のクライアントにも伝えている)。懸念事項を口にする際には、否定的ではなく肯定的な物言いとなるようにしよう。例えば、「あなたが時間通りに来ないと、プロジェクトは円滑に進まない」と言うのではなく、「プロジェクトを円滑に進めるためには、時間を厳守することが重要だ」と言うのである。
#9:部下を励ます
会話が終わったら、時間を割いてくれた部下に対して感謝の意を表明しよう。そして、あなたはその部下に成功してもらいたいと思っているのだということを伝えよう(あなた自身の成功は部下の成功に左右されるため、そうすることは悪いことではない)。また同時に、あなたは部下に期待しており、部下がその期待に応えてくれると信じているということも伝えよう。もちろん、必ずとは言えないものの、人というものは他者からの期待に応えようとし、実際にそうなる傾向があるのだ。
#10:会話を記録する
会話が終わったら、議論したことや、すべての合意事項と今後の進め方を文書化しておこう。そうすることで、記録を残すことができ、その記録は解雇も含め、今後何らかの対処が必要となった場合に重宝するはずだ。
こういった会話が容易であったり楽しいものであったりすることはまずない。しかし、これもマネージャーの仕事なのだ。上記のアドバイスを参考にすることで、こういった会話をより効果的なものにできるはずである。