MicrosoftはMix ‘07で、「Silverlight」にダイナミック言語サポートを追加すると約束していた。今年のMix ‘08カンファレンスの時点で、同社はこの約束を果たした。
MicrosoftはAdobeの「Flash」に対抗する製品に対する「Ruby」「Python」そしてその他のダイナミック言語のサポートを、「Dynamic Silverlight(DSL)」と称するSilverlightのアドオンを通して提供する。(その通り、DSLにもうひとつ新たな意味が加わった。)
Dynamic Language Runtimeチームのプログラムマネージャーを務めるJon Lam氏はブログのなかで、DSLにはランタイムとソフトウェア開発キットコンポーネントが含まれるという。Lam氏は以下のように説明している:
「このランタイムは2つのアセンブリにより構成される。Microsoft.Scripting.dllとMicrosoft.Scripting.Silverlight.dllである。言語アセンブリも必要とされる。これはRuby用のIronRuby.dllとIronRuby.Libraries.dll、そしてPython用のIronPython.dllとIronPython.Modules.dllである。ランタイムコンポーネントは小さな追加的ダウンロードである。現時点で、IronRuby Siverlightのランタイムはわずか712Kバイトのダウンロードであり、昨今のブロードバンドならダウンロードに5秒もかからない。」
MicrosoftはRuby、Python(その実装であるIronPython)、ダイナミック言語ランタイム(DLR)、ダイナミック言語とSilverlightの統合、そしてダイナミックなSilverlightの開発ユーティリティである「Chiron」のバイナリとソースをすべてひとつのパッケージでダウンロードできるようにしていると、Dynamic Languagesチームでプログラムマネージャーを務めるJimmy Schementi氏はブログで述べている。
Schementi氏は、MicrosoftがこのDSLを、全面的なオープンソースライセンスであるMicrosoft Public License(MSPL)に基づき提供すると誇らしく指摘した。「そのようなわけで、それをご自由に拡張し、分岐させてほしい」という。
Microsoft関係者は、開発者がさまざまなブラウザ(Firerfox、Safari、Internet Explorer)やプラットフォーム(Linux、Mac OSX、Windows)で動作している好きな言語を使ってSilverlight 2のアプリケーションを作成できることを保証したいと述べた。MicrosoftがSilverlightでダイナミック言語もサポートするようになったことで、Siverlightでアプリケーションやコンテンツを作成する意欲が高まるだろうか?
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ