マイクロソフト、自社のIT予算と情報システムを語る

ZDNet Japan編集部

2008-04-17 16:55

 Microsoftでは社内情報システムに5000人が従事しているという。同社情報セキュリティ&インフラサービスマネジメントでジェネラルマネージャを務めるJim DuBois氏が、Microsoftの社内情報システム部門について語った。

Jim DuBois氏 Jim DuBois氏

 DuBois氏によると、Microsoftの社内情報システム部門は、103カ国に散らばる14万ユーザーに対してサービスを提供している。DuBois氏が「もう少し簡素化しないといけない」と考えている業務アプリケーションは、社内に約2300も存在する。

 マイクロソフト執行役で、日本・アジア担当 最高情報責任者の鈴木協一郎氏は「(同社の)ITは現在ほどガバナンスが効いていない時期があった。マイクロソフトはベンチャー精神に溢れているので、各国が(独自の)アプリケーションを開発することもあった」と振り返る。これではIT予算を新規開発に投資することはできない。

 DuBois氏はIT予算の投資を「新規プログラム」と「維持・管理」の目的別に分類。3年前は新規プログラムへの投資が40%を下回っていたが、現在は52%にまで向上させたという。今後は「60%にまで高めていきたい」考えだ。

 新規プログラムに回す予算は、様々なタスクを自動化することにより人員を削減して捻出した。コスト要素別では、やはり「人」が79%と最大で、続く「データ・音声」「ハードウェア」の7%よりもずば抜けて多い。

 「ITシステムトータルの維持管理費は、4年前と比べ1億ドル削減した」とDuBois氏。それを可能にした3つの秘訣を説明した。

 まず初めの要素は「中央管理」だ。全ての管理作業を中央に集中させ、それを1つのチームが担当する。各国に1チームではなく、世界中に展開しているMicrosoftの社内情報システムを、世界で1チームが担当しているのだ。

 2つ目の要素は「仮想化」だ。サーバのフットプリント削減に大きく寄与しただけでなく、設置スペースと電力のコスト削減も可能なため「環境面でも素晴らしい」(DuBois氏)という。その上でDuBois氏は、「Windows Server 2008で一番気に入っている機能が仮想化」と言う。

 最後の要素が「戦術」で、これは先ほど述べた「自動化」ともいえる。DuBois氏は「Microsoft System Centerの製品スイートが重要なツールとして、オペレーションの削減を実現した」と語る。

MicrosoftのIT予算 MicrosoftのIT予算
鈴木協一郎氏 鈴木協一郎氏

 同社は今後、「マイクロソフト IT ショウケース」などを通じて、内部事例を積極的に公開していきたい考えだ。鈴木氏はその理由を「マイクロソフトが、マイクロソフトのテクノロジーを使いながら社内のITを推進していく」からだと説明する。

 例えばWindows Vistaのサイドバーガジェット。マイクロソフトでは社長室から各社員にトップニュースのようなかたちで速報を伝える際、メールではなくガジェットに伝える仕組みを構築している。また、タイムシート(タイムカード)もガジェット化することで、簡単に出社・退社の状況を把握できるようになったという。

 これらは現在、日本でのみ利用されているが、今後世界に向けて採用しようという話もあるという。また、こうした「便利なモノ」としての評価だけでなく、取り組みを通じて寄せられるフィードバックも貴重だと鈴木氏は言う。

 「First & Best Customer」になること。つまり、マイクロソフト自身が最初で最良の顧客になることで、問題解決のノウハウを貯め、それを社外のユーザーと共有するという考えだ。

 鈴木氏は「ユーザー企業としてのマイクロソフトを押し出した上で、企業のIT部門の方々と今までとは違った繋がりを持っていけたら」と期待している。

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