企業間の競争においては、MicrosoftがGoogleを脅威と考えているのは明らかだ。しかし、同社チーフソフトウェアアーキテクトのRay Ozzie氏によると、それよりさらに大きな脅威は、依然としてオープンソースだという。
Ozzie氏は米国時間5月28日、ニューヨークで開催された「Sanford C. Bernstein Strategic Decisions Conference」に出席し、Googleを「非常に手強い競争相手だ」と認めながらも、Microsoftのビジネスモデルにとって「オープンソースははるかに大きな脅威を秘めている」と述べた。
Ozzie氏によると、オープンソースプログラマーの多くは株主への義務を負っていないため、市場ではより大きな脅威となる可能性があるという。
ZDNetでは、Mary Jo Foley氏がOzzie氏の話を詳細に掲載している。その一部を以下に紹介する。
- オープンソースは、Microsoftの製品にオープンソース製品と相互運用性をもたせるという変化をもたらし、結果として「Microsoftはよりいっそう強い企業になった」
- 現在設計されている新しいOSは、1台のコンピュータに単一のソフトを搭載するという形にはならないだろうとの見方を、Ozzie氏は明かした。それよりもむしろ、パソコンやテレビ、車など、さまざまな機器に保管され動作しているデータに、ユーザーが横断的にアクセスできるようにするものだという。「コンピュータが中心に置かれるのではなく、中心になるのはあくまであなた(ユーザー)だ」と、Ozzie氏は述べた。
- MicrosoftはYahooを買収しようとしたが、Ozzie氏は「それ自体が戦略だったわけではない」と話し、「これは広告プラットフォームに向かう上での推進役の役割を果たすものだった」と明かした。
Ozzie氏は、10月にロサンゼルスで開催が予定されているMicrosoftの「Professional Developers Conference 2008」で、未来のOS構想についてさらに詳しく話す可能性がある。Ozzie氏は同カンファレンスで基調講演をする予定になっており、その際、Microsoftは同社の「Live」プラットフォーム戦略の一環である「Live Mesh」について、より多くのテスターが参加可能なベータ版をリリースし、同サービスの全体像について詳細を明らかにすると見込まれている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ