MS開発トップが語る「Windows 7」(後編)

文:Ina Fried(CNET News.com)
翻訳校正:ラテックス・インターナショナル

2008-06-04 07:00

--PC全体で起こっていることで、Windows 7の設計に影響を及ぼしていることはありますか。確実に設計に影響を及ぼしていることのひとつは、Vistaの延長ともいえる「Windows Live」サービスだと思います。今後、OSを拡張するオンラインサービスはどのくらい重要になっていきますか。

Sinofsky:WindowsとPCのエコシステムのすばらしいところは、すべての面において活動の不足がないことです。現在、Microsoftは、次期Windowsでわれわれが行おうとしているすべてのことについてどのように伝えていくか、誰もが理解できるように全力を挙げていますが、本当に望んでいるのは、開発に集中し、われわれが取り組んでいることが製品のすべてのユーザーにとって本当にすばらしいものになるようにいい仕事をさせてほしいということです。

--このインタビューの読者の中には、あなたにとって好ましくないことは承知していますが、今のWindowsチームは本当に閉鎖的だという印象を改めて持つ人がいると思います。あなたが言いたいことのひとつは、あなた方がパートナーに向けて話をしているということだと思うのですが、事前に公開する情報を限定することを重視する理由について、付け加えたいことはありますか。

Sinofsky:そうですね。誰もがMicrosoftが何をしているかについて一刻も早く知りたがっています。われわれがバランスを保つよう常に心がけているのは、われわれがミスを犯せば、望まないような悪影響がエコシステムに及ぶことから、われわれはエコシステムにおいて責任ある集団でありたいということです。たとえば、市場のニーズに本当に対処しようという点における最たる例として、Internet Explorerでの取り組みが挙げられます。われわれはすばらしい計画に取り組んだと思います。開発の初期段階で互換性、適合性、われわれがこれまで行ってきた標準サポートの設計を手助けしてくれたのは、すべて外部の第三者でした。

 その後、「それじゃあ、次は開発者に相談しよう」ということになりました。われわれは「Mix」で会議を行い、すぐに利用可能なInternet Explorerの開発機会について話し合いました。開発者にコードを渡し、仕様を公開し、彼らが作業を行えるようにしただけでなく、フィードバックを返してもらうようにして、開発に携わる体制を整えました。同じことを次期Windowsでも行いたいと考えています。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]