サン、「Java Platform Standard Edition 6 Update 10」をリリース

文:Ed Burnette(Special to CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2008-10-22 18:30

 Sun Microsystemsは米国時間10月21日、「Java Platform Standard Edition 6 Update 10」(Java SE 6u10)をリリースした。ネーミングからはその重大さが伺えないが、これはJava開発者であれば把握しておくべき大型なリリースである。このたびのリリースの特徴を以下に記載する。

  • Java Quick Starter:Javaシステムファイルに定期的にアクセスし、その一部をメモリ内に先読みするバックグラウンドプロセス(jqs.exe)。
  • Java Kernel:インストーラは、実行時に必要とされるライブラリをいったんネットワークからダウンロードする。完全なインストールはバックグラウンドで実行される。
  • 新しいJava Plug-in:ブラウザとは別のプロセスとして稼働し、ブラウザの停止を防ぐ。またアプレットをブラウザからドラッグ&ドロップすることで、デスクトップにインストールできる。
  • グラフィックス処理の高速化:Direct3D 9 APIに準拠したため、Windows上の2D操作が改善される。
  • Nimbus:クロスプラットフォームに対応した新しいルック&フィール。ベクトルグラフィックスを使って描画され、任意の解像度に合わせてスケーリングできる。デフォルトでは無効に設定されている。
  • Java Deployment Toolkit:Javaプラットフォームのバージョンの検出および配備するJavascriptライブラリ。

 Java SEの責任者で、Client Software Groupのチーフアーキテクトを努めるDanny Coward氏によると、Java 6u10開発時の大きな目標は、Adobe Flashに対する競争力をアプレットに持たせることだったという。このたびのバージョンで、インストール時間は高速化し、起動時間は短くなった。Javaアプレットを組み込んだウェブサイトの復権はまだまだこれからだろうが、何はともあれ、6u10は正しい方向に向かっている。

 リリース遅延の原因になったいくつかの問題も解決した。Danny氏によれば、Java SE 6u10はテスト参加者には自動アップデートで配信し始めているという。また、一般のWindows版Javaデスクトップユーザー向けには、「数カ月後に」配布するという。Sunのサイトからコピーを入手することも可能。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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