Windowsの再インストール前、再インストール中、再インストール後にやるべき10のこと - (page 2)

文:Alan Norton(TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2008-12-10 08:00

#4:大掃除をしてデータのバックアップを取っておく

 今こそ、ハードディスクの大掃除をして、要らなくなったデータや残しておきたくないデータを削除する時なのだ。何年もかけて蓄積されてきた不要な、あるいは残しておきたくないファイルを削除していくという作業は面白いものではない。こういった作業を一気にやるという気力がないのであれば、再インストールを行う1週間以上前から少しずつ整理を進めていくようにしよう。ごみ箱に放り込んでも構わないと確信できるファイルを毎日1〜2時間ずつ割いて削除していくのだ。

 削除が完了した時点で、ディスク全体に対する完全なウイルスチェックを行っておこう。あなたもウイルスに感染したファイルをバックアップしておこうなどとは思わないはずだ。

 この後、フルバックアップを行うことになる。口で言うのは簡単だって?フルバックアップには何時間もの時間がかかるものの、それは有効な投資となるはずだ。無くなって困ると思うものはすべてバックアップしておこう。これは、WindowsのOEMディスクやベンダーの再インストールディスクが手元にない場合、特に重要となる。コンピュータベンダーの多くはWindowsのセットアップファイルやインストールファイルを独立したパーティションやハードディスク上のフォルダに格納している。あなたのコンピュータがベンダーから購入したものである場合、Windows Reinstall - OEM Computersは手放せないウェブサイトになるだろう。

 Windows Vistaを別のパーティションに再インストールする場合、Windows Vistaをインストールする論理ドライブ/パーティション上には「最低でも」15Gバイトの空き容量が必要になる。私がWindows Vistaをインストールする場合には、32ビット版で30〜40Gバイトのパーティションを、64ビット版で40〜50Gバイトのパーティションを作成している。Windows Vista用のぴかぴかのパーティションを作成するために、対象の論理ドライブ/パーティションに対して完全なフォーマットを実行しておこう。

 

警告!Windows XPとWindows Vistaを使用したデュアルブートを行う場合、Windows Vistaのインストールパーティションは、Windows XPを使用して作成してはならない。Windows XPとWindows Vistaを使用したデュアルブートに関する親切な解説として、Bert Kinney氏の「Dual Booting Windows Vista & Windows XP」を挙げることができる。

#5:サービスパックを用意しておく

 2008年10月時点におけるWindows XPの最新サービスパックはSP3であり、VistaのそれはSP1となっている。最新のサービスパックを取得、インストールする方法は5つある。そのうちのいくつかは、セキュリティ上のリスクを低減、あるいは無くすために提供されているものだ。また、いくつかはWindows Update経由でサービスパックをインストールできない問題を抱えている場合に使用できるものだ。こういった2つのことがらに悩まされていないのであれば、このセクションを飛ばして項目6に進んで欲しい。

 最新のWindowsサービスパックを取得するには、以下の5つの方法がある:

  • Windows Update経由でダウンロードを行う
  • Microsoftのウェブサイトからダウンロードを行う
  • CD/DVDディスクを注文する
  • 最新のサービスパックを含んだ(製品説明として記述されているはずだ)Windowsの最新版を注文する
  • Windows Server Update Services(WSUS)やSystem Center Configuration Manager(SCCM)が利用可能であり、コンピュータがローカルのイントラネットにネットワーク接続されているのであれば、それをインストールする

 アップデートはコントロールパネルの「Windows Update」を使用して行うとずっと小さなサイズとなる。私は、最新のサービスパックをダウンロードし、手作業でインストールする方法をお勧めするつもりであった。こうすることでサービスパック中に含まれている重要なセキュリティアップデートをインターネットに接続する前にインストールできるようになる。しかし、Microsoftから以下のような照会に対する回答を受け取ったため、こういった方法をお勧めすることはできなくなった。

 Microsoftは、1台のPC上にWindows Vista SP1のダウンロードとインストールを行う場合、Windows Updateの使用を強くお勧めしています。

 お客さまが、DVDからWindows Vista SP1をインストールすることを選択し、インターネットにアクセスできるという場合、まず最初にWindows Updateを使用してすべての推奨アップデート、およびオプショナルのドライバやアップデートをインストールするべきです(SP1のDVDパッケージには、こういったアドバイスが記載される予定です)。Windows Vista SP1のDVDは、発送手数料が3.5ドルであり、このページから注文することができます。

 DVD版のインストールプログラムが、SP1のインストールに先立って実行するデバイスドライバのチェックロジックは、Windows Updateのそれとは異なっているという事実を理解していただく必要があります。この部分を変更するには、インストーラを大幅に変更する必要があり、それにはかなりの時間が必要となるのです。さらにWindows Updateには、必要に応じてフィルタリングされたデバイスを動的に追加、削除することがいつでもできるという利点があります。DVDに一連のフィルタを含めて出荷したとしても、ドライバを取り巻く状況が変化した場合に追加や変更を行うことはできません。

 また、お客さまがSP1のインストール中やインストール後に問題に遭遇した場合、Microsoftのカスタマーサポートサービスに無償で質問や支援を要求できるということも知っておいていただきたいと考えています。

注意:強調部分は私が追加したものだ。なお、いずれの選択肢の場合であっても、SP1のインストール前にインターネットに接続しておく必要がある。

 私は、Windows Updateに詳しいMicrosoftの技術者と話をした。彼は、SP1を手作業でインストールしたくなるという2つの理由を語ってくれた。これらに私なりの3つ目の理由も追加し、以下に挙げる。

  1. Windows UpdateからSP1をダウンロードすることができない、あるいは正しくインストールすることができない。
  2. SP1のニーズが高く、ダウンロード数に制限があるため、一部のユーザーは利用可能になるまで1週間以上かかる可能性がある。
  3. SP1に含まれるセキュリティアップデートをインターネット接続前にインストールしておきたい。

 この技術者は、インターネットに接続する前にSP1をインストールすることでシステムをよりセキュアなものにしておきたいという私の考えを理解している。そして、彼はそういったことが可能であると述べている。しかし、SP1をダウンロードしたのが今日だからといって、SP1のリリース以降に出てきたセキュリティパッチすべてがそのSP1に含まれているわけではない。こういったセキュリティアップデートを入手するには、やはりWindows Updateを使用する必要があるのだ。

 どうすればいいか悩んでしまったかもしれないが、SP1は23個の重要なセキュリティアップデートと551個のホットフィックスをインストールするようになっており(英文記事)、こういったセキュリティアップデートの一部は累積的なものとなっている。この詳細を知りたい方は、「Hotfixes and Security Updates Included in Windows Vista Service Pack 1」を参照していただきたい。

 Windows Vistaのサービスパックは巨大である--32ビット版で434.5Mバイト、64ビット版では726.5Mバイトもあるのだ。あなたが未だにダイヤルアップ接続を使用しているのであれば、32ビット版はダウンロードできるかもしれないが、64ビット版はブロードバンド環境を持っている友人に頼んでダウンロードしてもらった方が賢明だろう。サービスパックをインストールする前に、Microsoftサポートオンラインの記事(文書番号:936330)を注意深く読んでおいて欲しい。

 私がWindows Vistaの64ビット版SP1をダウンロードした際、およそ42時間を必要とした(私の場合、4日以上かけることになった)。これはいくら辛抱強い読者であっても辛いことだろう!Windows Vistaのサービスパックをダウンロードするのであれば、ダウンロードマネージャを使って欲しい。また、ダイヤルアップ接続でダウンロードを行うことはお勧めしない。3.5ドルでSP1のCDかDVDを注文(日本語は1050円)した方がいいだろう。

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