再インストール中にやるべきこと
#6:Windowsのインストール作業
ティップス:Windows上でWindows Vistaのインストーラを起動すると、画面は全画面表示に切り替わる。しかしそういった場合であっても、Windowsキーを押下することでWindows自体や「ディスクの管理」といった機能にアクセスすることができる。ただし、私がインストール途中で行き詰まって情報を必要とした際や、対象パーティション上のファイル削除や対象パーティション自体のフォーマットを行った際には問題に遭遇しなかったものの、インストーラの動作中にこういったことを行うと何らかの問題が引き起こされる可能性があるという点に留意しておいて欲しい。
プロダクトキーを手元に置いておくということも忘れてはならない。RAIDを使用するのであれば、RAIDドライバをインストールしておく必要があり(ドライバには32ビット版と64ビット版がある--適切なドライバを取得するように)、RAIDコントローラの名前も調べておく必要がある。RAIDシステム上にWindowsをインストールする際の詳しい情報については、「Want Speed and Data Safety? Consider RAID」を参照して欲しい。ごくまれに、Windowsのインストール先デバイスに合った専用のドライバを用意する必要がある。この例を挙げると、一部の旧型マザーボードではSATAドライブを認識させるためにSATAドライバのインストールが必要となるのだ。
Windowsを再インストールする最善の方法は恐らく、「Windowsのディスクを光学ドライブに挿入し、対象のパーティションをフォーマットし、そこにインストールを行う」という単純かつ直接的なものとなるだろう。できるならば、Windowsをインストールするパーティションはまっさらな状態にしておくべきだ。
CDやDVDから起動してインストールするという従来の方法に加えて、現在インストールされているWindows VistaからWindows Vistaの再インストールを行うことも「できる」。Windows内から再インストールを行う場合、インターネットに接続しておくことで、インストーラに対する最新のアップデートの有無がオンラインでチェックされるようになる。
既存のインストール内からインストーラを起動した場合であっても、そのインストールを置き換えることができるし、項目4で用意した別のパーティション上にWindowsをインストールすることもできる。別のパーティションにWindowsを再インストールする場合、元のインストールはEULAに従って削除しなければならない。ただし、対象パーティションが現在インストールされているWindowsと同じものである場合、そのパーティションをフォーマットすることはできない。
Windows Vistaの場合、システムブートファイルとブートマネージャはBootというフォルダに格納されている。また、boot.iniは無くなり、Boot Coonfiguration Data(BCD)ストアというファイルに置き換えられている(英文記事)。ただし、デュアルブートシステムの場合、Bootフォルダが論理ドライブC:\に配置されていないこともある。なお、ブートファイルはシステムファイルであるため、エクスプローラの設定で「保護されたオペレーティングシステムファイルを表示しない」というチェックを外しておかない限り表示されない。このため、Windowsを別の論理ドライブにインストールするという場合、元のWindowsインストールの削除時にBootフォルダを削除してしまわないようにする必要がある。同様に、Bootフォルダが存在している論理ドライブのフォーマットを行わないようにする必要もある。
ティップス:MicrosoftはWindowsのインストールに関する包括的なヘルプファイルを提供している。Windowsの再インストール前にこのファイルに目を通しておくというのはよい考えである。
再インストール後にやるべきこと
#7:個人の設定を復元する
私には長い間かけて築き上げてきた作業手順がある。個人の設定は、その個人に特化したものなのだ。私はWindowsのインストール直後にやっておくべき設定の一覧表を用意している。ここではそういった一覧表を、お勧めということではなく、たたき台として提供している。
詳しい手順については「How to Personalize Windows Vista」を読んだり、以下の特定の話題(すべて英文)をクリックして欲しい。
Windows Vistaに慣れ親しんでいる方々であれば、私の一覧表から漏れているものに気付くかもしれない。私はUser Account Control(UAC)のデフォルト設定(有効)を変更するということはお勧めしていないものの、そうしなければならない時の設定方法はここ(英文)にある。
Windowsの提供する設定変更機能だけでは不足だというのであれば、TweakVI(Windows Vista専用)のフリーウェア版を利用することができる。これによって、ありとあらゆる設定(とても有益なものも含まれている)が簡単に調整できるようになる。あなたに子供がいて、コンピュータを与えている場合、管理者ツールを子供の手に届かないところに隠しておくということもできる。驚くべきことにWindows Vistaのプロダクトキーを始めとするシステムの詳細な情報も取得することができるのだ。
おそらくあなた自身もさまざまな設定を行っているはずであるものの、その多くを忘れ去っており、Windowsを再インストールした後で突然思い出さなければならないことになるのだ。こういった個人の設定を一覧表として作成しておき、次回にWindowsの再インストールが必要となった時のために保管しておくのがよいだろう。
#8:「以前のバージョン」を有効にして、「クリーンインストール時」の復元ポイントを作成しておく
Windows VistaのBusiness、Ultimate、Enterpriseのいずれかのエディションを使用しており、特定の論理ドライブやフォルダに対して「以前のバージョン」という機能を使用するのであれば、その機能を有効化しておく必要がある。「以前のバージョン」を使用していないというのであれば、それを使用するべきなのだ。これはあなたがプログラマーである場合に特に言えることだ。この機能をWindows Vistaで有効にする方法についての詳細は、この記事の#2:Give examplesセクションにあるPrevious Versions in Vista Business, Ultimate, and Enterpriseを参照して欲しい。
私はいつも、Windowsをインストールし、設定を行った直後に復元ポイントを作成するようにしている。あなたも「以前のバージョン」を有効化しているWindows内で復元ポイントを作成することができるはずだ。
警告!Windows XPやWindows Server 2003と、Windows VistaやWindows Server 2008のデュアルブートを行っている場合、Windows XP/Windows Server 2003はWindows Vista/Windows Server 2008の復元ポイントを削除してしまう。「以前のバージョン」を有効にしている場合、あなたのファイルのシャドウコピーについても削除されることになる。これに対する簡単な解決策は存在しない。このため、システムの復元ポイントを使用する必要が出てくる場合に備えて、Windows XPの起動前にWindows Vistaが正しくインストールされていることを確認しておいて欲しい。
Windows XP(SP1以降)のユーザーとWindows Server 2003のユーザーは、取り残されているわけではない。これらのOSにもシャドウコピーという類似機能が用意されているのだ。