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HD動画配信時代にアカマイとアドビが手を組む理由 - (page 2)

谷川耕一

2009-01-26 12:25

Akamai Media Framework for Adobe

 これら3つの課題を克服するために、アカマイとアドビは協業しているという。ストーリーミングサーバーとコンテンツ管理機能には、Adobe Flash Media Serverがある。また、シンジケーションコントロールを含むコンテンツ配信のインフラは、すでにアカマイが提供している。両社の組み合わせは多くのエンタープライズ向け映像配信サービスで利用されており、「米国のHuluやCBSなど多くのインターネットTVサービスで、アカマイとアドビの組み合わせがデファクトスタンダードになっている」と小俣氏はいう。

 そして今回アカマイは、誰もが使いやすい視聴環境実現のために、Adobe Flash Professionalソフトウェアに対応する映像プレイヤー構築の開発リソースキット「Akamai Media Framework for Adobe」の提供を開始する。これを使えば、GUIでプルダウンメニューからパラメータを選ぶなど、簡単な操作でプレイヤー画面サイズや再生コントロールの設定ができ、プレイリストの表示、Embedコード表示などの機能を実装した、誰にでも使いやすいプレイヤーをすぐに構築できる。

Media Frameworkを利用したプレイヤーの構築画面(画像をクリックすると拡大します) Media Frameworkを利用したプレイヤーの構築画面(画像をクリックすると拡大します)

 Media Frameworkは、これまでに米国のTV局などの配信サービスでアカマイが獲得した実績をまとめたものだ。各種クラスライブラリ群としてオープンソースで提供され、「Akamai Media Framework for Adobe」から誰でも入手し利用できる。

ベストプラクティスは利用の現場から生まれる

 プレイヤー構築環境ならばサーバを持つアドビが提供すべきとも考えられるが、アドビシステムズ DMO テクニカルエバンジェリストの太田禎一氏は、「アドビだけですべてを提供できるわけではない。アカマイがこういった開発環境を提供してくれることで、アドビは画像配信の基盤技術開発に注力できる」という。さらに、「アカマイのようにエンドユーザーに近い存在のほうが、利用者観点でより使いやすい環境を生み出せる。ベストプラクティスは、常に利用の現場から生まれる」とも指摘する。

 また、クリックしてすぐに再生する機能や、帯域が狭まっても適切なビットレートの配信映像をシームレスに切り替え、スムースな映像を見続けられる機能を持ったAdobe Flash Media Server 3.5と、アカマイのCDNのインフラを組み合わせ、HD映像をTVのチャンネルを切り替えるようスムースに見られるようにした実験サイト「Flash HD Video using Dynamic Streaming」の運用も始まっている。これらにより、インターネットでHD映像をフルスクリーンで見られるようにする3つの要件すべてが整うことになる。

 アカマイとアドビの協業による映像配信ソリューションは、放送事業者やEラーニングなどのリアルタイムな映像コミュニケーションを実現したい企業利用を対象とする。「エンタープライズレベルでのHD映像の活用は必然な流れ。2009年がまさにその転換期となる。今回の2社の取り組みでそのための仕掛けが完成し、この分野ではアドビとアカマイが先駆者になる」と小俣氏は自信を見せている。

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