ノベルは2月6日、データセンター仮想化向けの運用管理製品群「PlateSpin Workload Management」の国内提供を開始すると発表した。同製品は、米Novellが2008年にカナダのPlateSpinより買収したものだ。
PlateSpin製品を利用することで、物理ホストや仮想ホストにあるワークロード(データ、アプリケーション、OSを一体化したもの)を、物理環境と仮想環境の間でネットワークを介して移動できる。メインフレーム、Unix、Linux、Windowsなど、複数のOSが混在するデータセンターにおいて、物理環境から仮想環境への移行、さらにその環境の運用管理を大幅に省力化できるという。
対応プラットフォームは、Windows、Linux、Citrix XenServer、VMware ESX&ESXi、マイクロソフトの仮想化技術(Vitual Server、Hyper-V)に対応する。来日した、PlateSpinのアジア太平洋・日本担当リージョナルディレクターであるGreg Cullen氏は、「現在のデータセンターには、アプリケーションとシステム、インフラ、オペレーションがバラバラに存在している。PlateSpinは、これらをすべて一体化した未来のデータセンターの環境をいちはやく提供するもの」とした。
PlateSpin Workload Managementには、サーバワークロードを解析して、適切な仮想環境構成をレポートする「PlateSpin Recon」、ワークロードをハードウェアから分離して物理マシンから仮想マシンへの移行を行う「PlateSpin Migrate」、ワークロードのバックアップとリストアを自動的に行う「PlateSpin Protct」、物理環境と仮想環境の統合的な管理を行う「PlateSpin Orcestrate」、ディザスタリカバリ向けアプライアンスの「PlateSpin Forge」などが含まれる。
価格は、PlateSpin Reconが約12万円より(測定回数単位ライセンス、10サーバ30日間測定+年間サポート)。Migrateが約39万円より(移行回数単位ライセンス、10回移行+年間サポート)。Protectが、約90万円より(サーバ台数単位ライセンス、無制限回移行5サーバ+年間サポート)等となっている。第2四半期以降、順次日本語によるサポートも行われる予定。
来日した米Novell、社長兼CEOのRonald W. Hovsepian氏は、同社のミッションが「インフラストラクチャ・ソフトウェア(OSやミドルウェア)と、パートナーとのエコシステムを活用して、情報システムの混在環境を調和させること」であると述べ、データセンターをはじめとして、異機種が混在する企業システムを運用するにあたっての、コスト削減、複雑さの管理、リスクの軽減を目的としたビジネスに注力することを改めて強調した。