日本IBMは6月18日、主に企業内クラウド環境やデータセンターにおいて、ウェブアプリケーションやサーバの仮想化と配布を管理できるアプライアンスの新製品「IBM WebSphere CloudBurst Appliance V1.0」(以下、CloudBurst Appliance)を発表した。出荷は6月27日に開始される。
CloudBurst Applianceを利用することにより、システム管理者はアプリケーションサーバの構成、アプリケーションの導入、ネットワークやパラメータの設定を事前に1度行っておくことで、その後の配布作業を自動的に行わせることができる。IBMによれば、CloudBurst Applianceを導入することで、従来1時間30分かかっていたシステム管理者の作業が、最短で約8分にまで短縮可能になるとしている。また、アプリケーション配布後のユーザーやグループのアクセス管理、利用状況のトラッキングといった管理タスクも実行できる。
CloudBurst Applianceで展開可能なウェブアプリケーションサーバとして、同日に「WebSphere Application Server Hypervisor Edition V1.0」も合わせて発表された。同製品は、ハイパーバイザ上で動作し、仮想化環境での利用向けに最適化されたWASのイメージである。SUSE Linux Enterprise Server、IBM HTTP Server、WebSphere Application Serverの組み合わせで構成されており、VMware ESX 3.0.2、ESX 3.5またはESX3iをハイパーバイザとするx86サーバ環境で利用可能。仮想マシンの標準フォーマット規格であるOVF(Open Virtual Format)1.0に対応する。
日本IBMでは、WebSphere CloudBurst Applianceの導入により、所有しているサーバ資産をより効率的に稼働でき、加えてライセンスの最適化、アプリケーションライフサイクル管理の効率化によって、仮想化環境の運用管理コストの削減が可能になるとしている。
参考価格は、WebSphere CloudBurst Appliance V1.0が643万5000円(税別)。WebSphere Application Server Hypervisor Edition V1.0が254万6000円(税別)。