ソフトバンクテレコムは7月1日、同社のインターネットサービス「ULTINA Internet」を利用するユーザーに対し、分散サービス妨害攻撃(DDoS攻撃)を検知し、防御する「ULTINA Internet DDoS検知・防御サービス」を提供開始した。
DDoS攻撃は、インターネットに接続されている多数のPCやサーバを利用して、特定のサイトに対して一斉に大量のパケットを送信し、サーバやネットワークに大きな負荷を与えて機能を麻痺させサービスを提供不能にするというもの。近年では脅迫などを目的とする「サイバー恐喝」攻撃の被害が増加している。
ULTINA Internet DDoS検知・防御サービスは、ユーザーがあらかじめ設定したトラフィック量を基準値として、ソフトバンクテレコムがトラフィックを監視する。設定値を超えた場合には、DDoS攻撃に備えられるよう注意喚起の検知メールを指定されたメールアドレスに送付する。これによりユーザーは、より早い段階でDDoS攻撃を検知し、社内システムを守る対策が取れるようになるという。
アクセス回線の防御方法には、攻撃を受けているホストへの全通信を停止する「ブラックホール機能」、特定通信の遮断や特定サイトのみへの通信を許可するなど、フィルターを設定できる「フィルター機能」、ソフトバンクテレコムのバックボーンに用意した専用機器「Cisco Guard」にユーザーの全通信を経由させ、正常な通信のみをユーザー側のシステムに流す「専用機器によるネットワークの負荷軽減」の3種類のメニューを用意している。専用の管理用ウェブ画面も提供される。価格は初期費用が10万2900円、月額費用はブラックホール機能とフィルター機能の場合、それぞれ10万5000円、Cisco Guardを利用した負荷軽減サービスは42万円からとなっている。