Ubuntu One:Dropboxを利用したことのある人であれば、Ubuntu Oneの魅力が理解できるはずだ。Ubuntu Oneは複数のPC間でファイルやフォルダを同期させる方法である。Ubuntu Oneを使うことで、職場のPC上のファイルを、Ubuntu Oneがインストールされている他のUbuntu PCのものと確実に同期させられるようになる。なお、Ubuntu Oneを使用するには、アカウントを取得する必要がある。アカウントには無償のもの(容量は2Gバイトまで)と、有償のもの(1カ月10ドルで、容量は50Gバイトまで)が用意されている。
Ubuntu Enterprise Cloudのイメージ:Ubuntu 9.10には、Ubuntu Enterprise Cloud(UEC)上でクラウド環境を配備するための標準イメージが含まれる予定になっている。
ハードウェア抽象化レイヤ(HAL)の廃止:多くのユーザーはこのニュースを歓迎するはずだ。HALの役割であった数多くのサービス(特にサスペンドとハイバネート)が、他の制御ソフトウェア(「DeviceKit-power」や「DeviceKit-disks」、「udev」)の管理下に置かれるようになる。この変更により、チューニングを行わずともサスペンドやハイバネートの安定性が向上するはずである。
Intelのビデオチップセットに対するサポートレベルの向上:Intelは他のどのメーカーよりも数多くのビデオチップセットを出荷している。このことは、Linux用として提供されるドライバの品質面に影を落とす一因となっていた。しかし、Ubuntu 9.10のリリースによってそういった状況が変わろうとしている。Intelのドライバは、信頼性の低いEXAドライバから、Intelによって開発されたより品質の高いUXA 2Dアクセラレーションテクノロジへの置き換えが進んでいる。ビジネス向けマシンの多くは、Intelのビデオチップセットを搭載した状態で出荷されるため、Linuxにおけるビデオドライバの問題は(特にIntelのビデオチップセットに関しては)過去のものとなるはずである。
ext4:ext4ファイルシステムがUbuntuのデフォルトとなる。ext4は信頼性が高く、ext3よりもはるかに高速であることが証明されている(なおext4は、デフォルトではないもののUbuntu 9.04から利用可能となっている)。