シマンテックは11月4日、チャネルパートナー向けのプログラムを強化すると共に、中堅中小企業(SMB)向けシステムバックアップ製品の最新版「Symantec Backup Exec System Recovery 2010」を発表した。
シマンテック 代表取締役社長 日本担当バイスプレジデントの加賀山進氏は、「われわれの製品は99.9%パートナー経由で販売されている。しかし、シマンテックの営業が直接アサインされ、システム構築やシステム販売まで担当するパートナーは85社に過ぎない。今後は直接協業するパートナーを2010年3月までに新たに300社増やし、市場への販売網を拡大していきたい」としている。
こうした方針の中、シマンテックではパートナーのセールス認定者(SSE:Symantec Sales Expert)を2010年3月までに1500人まで、テクニカル認定者(STS:Symantec Technology Specialist)を300名にまで増員させるとしている。これは「現在のほぼ倍の人数」(加賀山氏)というが、「これまでウェブの認定プログラムは英語だったが、日本語化する作業を進めているため受験者も順調に増えている。1年後には合計4500人まで認定者を増やしたい」と述べる。
また、「SMB」および「エンドポイント管理」の2分野に強いパートナーを対象とした「スペシャリゼーション(専門性認定)プログラム」において、売上に対する追加リベートや技術サポート、トレーニング資源の提供など、特典および販促ツールを充実させていく。特にSMBはシマンテックが現在注力している分野でもあり、「SMBの専門性が高いパートナーを今後さらに認定し、2011年度中には100社まで増やしたい」(加賀山氏)としている。
シマンテックでは、ワールドワイドでIBMやDell、Hewlett-Packard、Sun Microsystemsと「グローバルストラテジックパートナー」として協業しているが、このグローバルなパートナーシップに日本企業として初めて富士通が今年加わった。これに伴い、今回シマンテックが発表したSymantec Backup Exec System Recovery 2010においては、製品の正式リリース以前より2社が共同で検証を進め、リリースと同時に富士通からも販売が可能な状態にした。
富士通 IAサーバ事業本部 本部長 河部本章氏は、「これまではシマンテックが製品を発表してからわが社で検証を行っていたため、すぐに製品を出荷できなかった。今回の協業体制の強化を基に、今後はこのような(事前検証の)枠組みを増やし、ほかの製品でも同様に早期出荷できるよう展開していきたい」としている。