日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は12月1日、大判プリンタ「HP Designjet L25500シリーズ」2機種を発表した。2010年3月上旬より受注を開始し、4月より出荷を開始する。
HP Designjet L25500シリーズは、有害成分を排出しない水性ポリマー素材の「HP Latexインク」を採用している。HP Latexインクは、6月に発表した「HP Designjet L65500」にて採用されたが、今回発表したL25500シリーズは、L65500の普及機となる。
新製品のL25500シリーズは、印刷幅42インチ(1067mm)と、60インチ(1524mm)の2機種。HP Latexインクの採用により、従来のエコソルベント(溶剤)やUVインクに代わり、耐候性が要求される屋外の看板やポスター、バナー、自動車ラッピングなどの印刷出力の生産性を向上することが可能だという。また、HP Latexインクで出力した印刷物は無臭であることから、屋内のポスターや装飾、壁紙などにも活用できるとしている。
L25500シリーズの印刷速度は、同クラスのエコソルベントインクを採用するプリンタと比較して「約1.6〜2.5倍高速」(日本HP調べ)という。また、印刷中に内蔵ヒーターでインクを定着させるため、乾燥工程も不要で、出力した印刷物はすぐにラミネートなどの後加工ができる。また、自動メンテナンス機能と自動ヘッド調整機能を備え、ユーザーがプリントヘッドを交換することも可能だ。
L25500シリーズの用途としては、屋外サインで一般的な塩ビフィルムやターポリン、非コート紙、ファブリック、テキスタイルなど。印刷物の耐用期間は、屋外用として約3年(ラミネート加工ありで約5年)、屋内用として約5年(ラミネート加工ありで約10年)。
価格は、HP Designjet L25500 42inchが235万2000円、HP Designjet L25500 60inchが298万2000円となっている。