Googleは米国時間12月8日、Mac OS XおよびLinuxに対応する「Chrome」ブラウザのベータ版をリリースした。
Chromeは、これまでMacおよびLinux向けには開発者プレビュー版としてのみ提供されていたが、8日にベータ版がリリースされた。Chrome担当プロダクトマネジャーであるBrian Rakowski氏は「当初の予定よりも長い時間がかかったものの、待った甲斐が十分にあったと思っている」と、公式ブログへの投稿に記している。
Windows搭載機ほどではないものの、Macは幅広く使用されているOSであり、ChromeのMacバージョンを求める声がテクノロジ業界から根強く上がっていた。一方、Linuxは一般的なコンピュータユーザーに普及しているわけではないものの、「Chrome OS」の基盤となっていることからも、(ChromeのLinuxバージョンのリリースは)独自の重要性を帯びている。Chrome OSはブラウザベースのOSであり、Googleは、同OSが2010年にネットブック上で人気を博すようになることを期待している。
「Chromium」プロジェクトの進展を示すカレンダーによると、(MacおよびLinuxに対応したChromeの)ベータ版は1月12日に「安定版」として次なる成熟段階に達する予定である。Windows向けのChromeは、ちょうど約1年前にベータ版から安定版へと進んだところである。
Googleは、Chromeの開発プロジェクトにおいて、製品のバージョン番号を強調してこなかった。むしろ、再起動時に有効となるように、バックグラウンドで自動的にアップデートを配信する手法に重きを置いてきた。しかしながら、社内では開発の進展を把握する目的で、節目となるバージョン番号を付してきた。
「Chrome 4.0」で最大の特徴としては、自由にブラウザのカスタマイズができる拡張機能(エクステンション)のサポートが挙げられる。Mozillaでは、同機能が「アドオン」と呼ばれ、「Firefox」ブラウザの成功に大きく寄与してきた。
とはいえ、人々が見つけられなければ、せっかくのエクステンションも役には立たない。そこで、Googleは8日、Chromeのエクステンションギャラリーページも立ち上げた。
エクステンション担当プログラマーであるAaron Boodman氏およびErik Kay氏は、すでにChrome向けに300以上のエクステンションが用意されていると、公式ブログに記している。
だが、Mac向けのエクステンションは、これまでしばらく開発者プレビュー版が提供されてきたにもかかわらず、まだ現時点では利用できない。Rakowski氏は「いまだMac向けのエクステンションは、ベータ版のクオリティには達していない。とはいえ、まもなく開発者チャンネル上でプレビュー提供が開始されるだろう」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ