ジャストシステムの創業者である浮川和宣氏と浮川初子氏が、新会社「MetaMoJi(メタモジ)」を10月30日に設立した。12月1日付けで同社サイト上に「新会社事業スタートのご挨拶」と題した文書を掲載しており、新会社については「先進技術のR&D(研究開発)に取り組む」(両氏)としている。
浮川和宣氏と浮川初子氏は1979年にジャストシステムを創業。ワープロソフト「一太郎」や日本語入力ソフト「ATOK」などの製品を市場に投入し、日本語コンピュータ環境の基礎を築いた。
ただ、ジャストシステムは近年業績不振に苦しんでおり、4月に計測機器メーカーのキーエンスと資本・業務提携したのを機に、6月に社長を交代。10月には両氏が取締役を辞任したことから、去就が注目されていた。
新会社の設立について、両氏は「インターネットの登場によって、私たちが提供する『ことばと文書の技術』は、時間や空間を超え無限の可能性をもったコミュニケーションインフラとして、重要な地位を占めるようになった。そこで私たちは、これらの技術的方向性をさらに発展させていくために、次への新たな一歩を踏み出すことにした」とコメント。「グローバルに、革新的な表現手段やコミュニケーション手段を提案し、人類社会の進化に寄与することを目的としてMetaMoJiを設立した」としている。
また、MetaMoJiのミッションステートメントとして、以下の4点を掲げている。
- すべての物、組織、行動をはじめそれらを認識する知識、知恵、経験等を表現・集約・蓄積できる情報基盤を構築し、それを広く利用し、さらに次の世代へと伝えていく。
- 人々がより賢明な判断をすばやく行えるよう支援し、社会の進化と人々の平和な暮らしに貢献する。
- コンピュータが人を理解し、支援するための知的な技術を研究開発していく。
- ソーシャルネットワーク時代の新しいIT(情報技術)、ビジネスモデルを追求する。
なお、浮川和宣氏が新会社の代表取締役社長に、浮川初子氏が代表取締役専務に就任している。また、本社は東京都港区六本木となっている。