NECは12月10日、データセンター向けサーバ「Express5800/iモデル」において、従来比で最大60%の省電力化を実現した2way/1Uラックマウントサーバ「Express5800/iR120a-1E」を製品化し、販売を開始したと発表した。
同社によれば、新製品はNECビッグローブ(BIGLOBE)のデータセンター運用ノウハウを活用して製品化したもので、サーバのリモート管理機能を強化するなど、運用性の大幅な向上を図っているという。
新製品には、低電圧版の「インテル Xeonプロセッサー 5500番台」を採用。省電力メモリや、米EPRIが認定する電気機器の省電力プログラム「80 PLUS SILVER」に対応した、最大88%の変換効率を持つ電源ユニットを採用することにより、待機時80wを実現しているという。これは、従来機種に比べ最大60%の省電力化になるとしている。一方で、性能については、同社計測で、従来機の「Express5800/i120Ra-e1」と比較して約60%の向上を実現しているとする。
運用管理については、BIGLOBEにおけるデータセンター運用ノウハウをベースに、リモート管理機能を拡充している。「ESMPRO/ServerManager」および「ESMPRO/ServerAgent」を組み合わせたサーバ管理ソフトウェア「EXPRESSBUILDER」を同梱しており、従来、人手を介して実施していたBIOSやファームウェアの更新、サーバの緒元情報やログ情報の採取等などが、セキュリティの確保されたネットワークを介してリモートから実施できるという。
Express5800/iR120a-1Eの価格は、21万5000円(最小構成、別途メモリ、HDDが必要)より。出荷開始は12月25日。
合わせて、NECではデータセンター事業者で活用されているLinux OSをベースとするシステムにおいて、構築、運用を支援する技術サービスを新たに開始することを発表している。同社内に専用窓口を設置し、OS、ハードウェア、ミドルウェアの問題切り分け、調査の実施、原因解析のためのツール提供、運用にかかわる問題解決、回避のための手順、修正方法の提供を行う。Linux技術支援サービスの参考価格は、サーバ台数によらず年間200時間までの支援が1000万円。提供開始は12月25日。