ドイツに本社を置く企業向けソフトウェアベンダーのSoftware AGは3月2日(現地時間)、ドイツ・ハノーバーで開催中のIT見本市「CeBIT 2010」で同社初のクラウドソリューション「ARISalign」を発表した。ビジネスプロセス管理(BPM)にかかわるプロジェクトをクラウド上で共有可能で、同日よりオープンベータ版の提供を開始している。
ARISalignは、Software AGがAmazonのクラウドサービス「Amazon Web Services」(AWS)上に構築したSaaS型BPMプラットフォーム。ARISalignでメンバーとプロジェクトを共有し、議論やブレインストーミングを行える。またFlashベースのモデリングエディタや、プロセス・モデリング・ツール「ARIS Express」を活用して、プロセスモデリングを共同で進めることも可能。
Software AG取締役兼Chief Product OfficerのPeter Kürpick氏が「ARISalignは、私達にとっての企業向けFacebook」とコメントしているとおり、ARISalignの特徴は「リアルタイムコラボレーション」と「ソーシャルネットワーク」にある。コラボレーションという点では、オンラインホワイトボードやオンライン付せん機能を活用して、ARISalign上でビジネスプロセスに関するブレインストーミングを行うことが可能。ソーシャル面では、組織内外の人物とARISalign上で繋がることで、さまざまなナレッジの共有、アイデアの議論などが可能。同社では「BPMに関心を持つすべての人に対してグループへの参加と議論を促進します」としている。
ARISalignは、CeBIT 2009で発表され、クローズドベータとして提供されていたAlignSpaceの名称を一新したサービス。なお、Software AGは現在開催中のCeBITにも出展しており、開催前日には戦略説明会を開催し、「BPMはERPより巨大な市場になる」との見解を示している