AMD、12コア搭載のサーバ向けプロセッサ「Opteron 6100」を発表

藤本京子(編集部)

2010-03-29 20:42

 日本AMDは3月29日、12コアおよび8コア搭載のサーバ向けx86プロセッサ「AMD Opteron 6100 Series」(開発コード名「Magny-Cours」)を発表した。

 米AMD サーバ・ワークステーション部門 マーケティングディレクターのJohn Fruehe氏は、「1990年代では、CPUに求められるのはパフォーマンスのみだった。それが、2000年代半ばには低電力性が注目されるようになり、ワット数あたりのパフォーマンスが求められるようになった。現在はパフォーマンス、電力消費量、そして価格も大切な要素になってきた」と、市場のニーズが時代によって変化してきたことを指摘、今回発表した6100 Seriesがこうしたニーズに応えるものだとした。

Fruehe氏 米AMD サーバ・ワークステーション部門 マーケティングディレクター、John Fruehe氏

 6100 Seriesは、主に2ソケットサーバ市場および4ソケットサーバ市場をターゲットとしている。最大12コアという数多くのコアを搭載した製品であるのはもちろんのこと、Fruehe氏は「4ソケット対応プロセッサはこれまで2ソケット対応プロセッサより割高になっていて市場が広がらなかったが、今回の製品は4ソケット対応製品も2ソケット対応製品と同じ価格で導入できるようにしている」と述べ、価格のハードルを排除したことが大きな特長だとしている。

 AMDでは同時に、次世代のサーバプラットフォームとして「AMD Opteron 6000 Series」も発表した。同プラットフォームでは、データの流れのボトルネックを解消する「ダイレクトコネクト・アーキテクチャー」を2.0へとバージョンアップし、メモリコントローラが4チャネルのDDR3メモリをサポート、DIMM容量が前世代より50%増加したという。

 同プラットフォームに搭載されるプロセッサが、今回発表された6100 Series。2011年に登場予定で12コアおよび16コアを備えたプロセッサ「Interlagos」(開発コード名)もこのプラットフォーム上に搭載されることになる。

 AMDでは、2010年第2四半期には1ソケットおよび2ソケット市場向けに「AMD Opteron 4000 Series」も発表する予定だ。6000 Seriesが消費電力あたりのパフォーマンスと拡張性を重視したプラットフォームであるのに対し、4000 Seriesはエネルギー効率とコストの最適化を重視したプラットフォームとなる。4000 Seriesに対応するプロセッサとしては、4コアおよび6コアを搭載する「Lisbon」(開発コード名)、6コアおよび8コアを搭載する「Valencia」(同)がそれぞれ2010年、2011年に登場する予定だ。

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