マイクロソフトは4月5日、同社のウェブサイト上で「IT基盤無料診断ツール」の提供を開始した。
同ツールは、さまざまな規模の企業におけるIT基盤の現状分析と成熟度評価を行うためのもの。ウェブ上で5分程度で回答できる質問に答えることにより、企業内のデスクトップ環境に関する成熟度の現状、ビジネス課題と取り組むべきIT課題、IT課題を解決した場合のコスト効果事例、経営基盤強化に貢献するIT環境を実現するためのソリューション例をレポートとして提示する。
従来より、マイクロソフトでは主にWindows 7の導入を検討している大企業に向けたコンサルティングサービスとして「PC環境成熟度診断サービス」を提供している。これは、主にデスクトップ環境の最適化に向けての課題分析、ロードマップ策定を行い、合わせて経営課題解決のためのIT基盤構築の指針を提示することで、企業におけるCIOやCIO補佐の支援を行うものだ。
今回ウェブ上で提供される無料診断は、これまでのコンサルティングで得た知見をもとに、主に中堅中小企業に対して、いくつかの質問から、その企業のIT成熟度、課題の優先順位付け、導入効果の試算と類似の事例を提示するものとなる。
IDC Japanの調査によれば、2009年11月時点で、日本の法人に設置されているPCのうち約60%が、既に延長サポート期間に突入しているWindows XP Professionalであったという。一方で、Windows Vistaは約19%、Windows 7は約6%にとどまっている。マイクロソフトでは、今回のツールの提供により、2014年にはサポートが終了するWindows XPなどの旧OSから、Windows 7への移行準備を進めるよう啓発を行いたい考えだ。IT基盤無料診断ツールの提供期間は4月5日から6月30日まで。ツールの利用にあたっては、Windows Live IDが必要となる。
