新日鉄ソリューションズ、全社システム開発基盤をIaaS「absonne」に構築

富永恭子(ロビンソン)

2010-04-13 17:34

 新日鉄ソリューションズは4月13日、全社システム開発基盤「NSSDCクラウド」をクラウド型のインフラサービス「absonne」上に新たに構築し、4月から本格利用を開始したことを発表した。

 これまでITインフラ面を中心に事業展開を進め、IaaSのabsonneを2007年から提供してきた。今回、4月1日に「クラウドサービスビジネス推進センター」を設置し、全社でクラウド時代のサービスインテグレーターとしての活動を強化しているという。

 システム開発では、複雑化、高度化するプロジェクトに対応するため、品質や開発生産性の向上を目指して2008年4月に「ソフトウェア開発センター(NSSDC)」を設立。NSSDCは、開発プロセス、成果物やプロセス管理のツール群を標準化し、次世代開発環境基盤として3月末で200案件、5000人が利用しているという。

図 NSSDCクラウドの概要
※クリックすると拡大画像が見られます

 NSSDCクラウドでは、この開発基盤によるプロセス管理に加えて、absonne上に標準化されたアプリケーションアーキテクチャに基づくJavaや.NETに対応する同社製の開発フレームワークを搭載したという。システム開発やテスト環境をクラウドサービスとして提供し、従来の開発基盤で実現しているプロセス管理とあわせることで、アプリケーション開発の品質と生産性の向上が可能になるとしている。

 NSSDCクラウドは、設計からテストまで一連の開発工程を担う環境と付随する開発支援とを一体でサービス化するもの。また、NSSDCクラウドで開発したユーザー企業のシステムは、absonne上でのクラウドサービスとして、そのままシームレスに提供することができるという。全国に展開する同社関連会社に提供するとともに、オフショア先でも活用し、高品質で効率のよい開発を広く進めていきたいとしている。

 4月10日時点で、新たに6プロジェクトがNSSDCクラウド上で開発を進めており、現在40プロジェクトをNSSDCクラウド利用対象プロジェクトとして検討しており、今後同社が受託するシステム開発については、NSSDCクラウド上での開発が主力となるとしている。同社は、クラウドサービスビジネス推進センターを中心に、ITインフラ領域から業務アプリケーションまでの一貫した事業戦略のもと、クラウド技術を活用したビジネスを推進、強化していくという。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    従来型のセキュリティでは太刀打ちできない「生成AIによるサイバー攻撃」撃退法のススメ

  2. セキュリティ

    マンガでわかる脆弱性“診断”と脆弱性“管理”の違い--セキュリティ体制の強化に脆弱性管理ツールの活用

  3. セキュリティ

    クラウドセキュリティ管理導入による投資収益率(ROI)は264%--米フォレスター調査レポート

  4. クラウドコンピューティング

    生成 AI リスクにも対応、調査から考察する Web ブラウザを主体としたゼロトラストセキュリティ

  5. セキュリティ

    情報セキュリティに対する懸念を解消、「ISMS認証」取得の検討から審査当日までのTo Doリスト

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]