伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は4月27日、「統合型リスク管理ソリューション」を提供する米OpenPagesと販売代理店契約を締結したことを発表した。OpenPagesは、オペレーショナルリスク統合管理を支援する「OpenPages ORM」、SOX法対応業務を含む財務統制管理を支援する「OpenPages FCM」を中心とした統合型リスク管理ソリューションをグローバル規模で提供支援している企業だという。
金融機関の自己資本比率規制であるバーゼルII(BASEL II)の施行に伴い、2007年2月に改訂された金融庁の「金融検査マニュアル」では、オペレーショナルリスク管理に関する内部規程、組織体制の整備やリスクの特定、評価、モニタリング、コントロールを金融機関に求めるなど、オペレーショナルリスク管理の強化が必要となっている。
CTCは、みずほ証券から「オペレーショナルリスク統合管理システム」を受注している。みずほ証券は、バーゼルIIのオペレーショナルリスク管理について先進的計測手法(Advanced Measurement Approaches:AMA)適用に向けた準備を進める中で、管理業務の高度化の実現に資するツール導入を検討してきたという。
みずほ証券は、OpenPagesの欧米の金融機関を中心とした300件以上の導入実績とノウハウなどを評価し、OpenPages ORMを中心としたオペレーショナルリスク統合管理システムの採用している。システム導入は、CTCが担当。5月から段階的にカットオーバーの予定だという。今回の件を契機にCTCは、上場企業や金融機関のリスク管理ソリューションビジネスを強化していくとしている。また、OpenPagesとの販売代理店契約を機に金融機関や上場企業における統合的なリスク管理ソリューションを展開していくという。CTCは2011年までに12億円の売り上げを目指す。