東芝ソリューションは12月28日、銀行のオペレーショナルリスク(オペリスク)を管理する同社ソリューション「QualityGym」のユーザー研究会を発足したと発表した。
オペリスクとは、事務作業のミスやシステム障害、従業員の不正やコンプライアンス体制の不備、災害など、日常に発生するリスクを指す。2006年に告示された「バーゼルII」(金融機関における新しい自己資本の測定と基準に関する国際的統一の枠組み)によって、金融庁がこれまで定量的に計測されてこなかったリスクのコントロールや削減を求め始めたことによって、これらのオペリスクを的確に管理する重要性が高まっているという。
今回発足したユーザー研究会は、東芝ソリューションのオペリスク管理ソリューションである「QualityGym」のユーザーを対象に、「他行はオペリスクをどう管理しているのか」「先進的な管理を実施するにはどうすればよいのか」といった点に関する金融機関同士の情報交換の場とするとともに、そこで得た要望や改善要求を製品へ反映するというサイクルを確立し、オペリスク管理市場における「QualityGym」の優位性を高めることを目的としたものであるという。
同研究会の第1回会合には、全国から8金融機関、10名のユーザーが参加し、開発担当者との機能や要望に対するディスカッションや、ユーザー同士の情報交換が行われた。東芝ソリューションでは「QualityGym」を20以上の金融機関に納入しており、今後も研究会を通じて、ユーザーと共にオペリスク管理の品質向上、効率化の実現を目指すとしている。