まとめ
Azureは.NET開発者の目には興味深い選択肢として映るだろう。ただ、その価格が他のサービスと比肩し得るかどうかについて、筆者は疑問を持っている。確実に言えるのは、高負荷やインフラ規模の縮小に対応できるという点で、Azureはバッチ処理(レポートの生成や、単体テスト、統合テストなど)といった業務に適しているということだ。また、バッチ処理であれば上述したようなSLAの懸念も大きな問題にはならないはずである。
Azureを検討するにあたっては、自社アプリケーションのアーキテクチャがクラウドモデルに適しているかどうかを確認しておくことが重要である。つまり、セキュリティやレイテンシ、ネットワークの通信量といったものを考慮しておく必要があるわけだ。また、外部ネットワークとの接続がダウンした場合でも稼働し続けなければならないミッションクリティカルなアプリケーションはAzureに適していない。SQL Azureへの移行はそれほど困難ではなく、コードの書き直しも必要ではないと思われるが、既存のコードをAzureに移行するにはそれなりの作業が伴うことを覚悟しておいた方がよいだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。