ジェイアール西日本商事とNECは9月30日、西日本旅客鉄道(JR西日本)向けの資材調達業務を行うためのシステムとして、NECのSaaS型電子資材調達サービス「WEBPSNII」が導入されたと発表した。8月30日より運用を開始している。
ジェイアール西日本商事は、JR西日本グループの基幹商事会社として、JR西日本およびJR西日本グループ各会社への数万点に上る鉄道資材、建設資材、各種商品の提案、納入を1日平均1000点規模で行っており、戦略的な調達による調達コストの削減、内部統制、業務改善の強化に取り組んでいる。その一環として、基幹業務システムの見直しを進めていく中で、資産投資を抑えるとともに安定性とセキュリティの各面から、サービス型で継続的に利用でき、独自のカスタマイズも可能であるシステムに着目し、クラウド型サービスへの刷新を決断したという。WEBPSNIIの採用については、NECが有するクラウドコンピューティングと調達業務に関するノウハウなど、総合力が評価されたとしている。
WEBPSNIIは、従来購買部門が電話やFAX、対面で行ってきた、見積の依頼、回収、比較、決定という資材調達業務の効率化を実現するサービス。調達品目に応じて相見積、リバースオークションといった複数の見積もり方式を使い分けることができ、最短で2週間程度という短期間、かつ低コストでの提供が可能な点が特徴だという。また、ユーザーの個別の要件を満たすカスタマイズを行うことも可能であり、カスタマイズ部分まで含めた保守運用サポートを行うとしている。
ジェイアール西日本商事では、WEBPSNIIの採用にあたり、見積依頼から見積回答、発注処理、請求処理までの調達業務に必要なシステムを標準機能にカスタマイズを加えて構築した。また、約半年という短期間で、安全かつ安定した業務稼動基盤が実現できたのは、同サービスの特性を生かした開発の効率化と品質担保ができたためとしている。