日立製作所(日立)は1月4日、同社の米国子会社であるHitachi Consulting Corporation(米国日立コンサルティング)が、米国のITサービス企業であるSierra Atlanticを買収したと発表した。
米国日立コンサルティングは、Sierra Atlanticの買収により、同社が有する中国、インドのオフショアリソースを獲得し、業務管理ソフトウェアなどの導入から運用に至るサービスラインアップの拡充を図る。これにより、同社のコンサルティング事業のコスト競争力とトータルソリューションの提供力を強化し、情報・通信システム事業のグローバル展開を加速するとしている。
日立では、これまでも米国日立コンサルティングを中心にコンサルティング事業のグローバル展開を進めてきた。今後、さらなる事業拡大を図るうえで、グローバルサポート体制の強化やコスト競争力の強化、サービスラインアップの拡充などによる競争力強化が不可欠だと判断し、オフショアを活用したITアウトソーシングサービスを強みとして、インドや中国のオフショア拠点を中心に世界に約2400名の従業員を擁するSierra Atlanticの買収に踏み切ったとしている。
日立は今後も、グローバル市場でのコンサルティング事業の拡大、強化を進め、コンサルティング事業全体の売上高を2009年度の約450億円から、2015年度には1300億円に拡大することを目指す。さらに、グローバル市場における事業強化に向けた取り組みを加速することで、情報・通信システム事業全体で2009年度に約3700億円であった海外売上高を、2015年度には8000億円へ拡大する計画という。