日立電子サービスは2月22日、デスクトップ仮想化システムの設計・構築から監視・運用、保守まで一連のライフサイクルに対応するオンプレミス型サービス「デスクトップ仮想化ソリューション」の提供を開始したと発表した。
デスクトップ仮想化ソリューションは、ユーザー企業の環境に応じて、デスクトップ仮想化システムの設計・構築から導入支援、また導入後の監視・運用、保守まで一連のライフサイクルにワンストップで対応するという。従来のクライアントPCとデスクトップ仮想化システムの初期導入や保守サポートコストを比較するとともに、エンドユーザーと管理者の運用管理コストを加えて総合的に評価した総所有コスト(TCO)削減効果を無料で試算する。TCO削減効果は、ユーザー企業の環境と運用管理業務のヒアリング結果に基づいて試算するため、システム導入の効果をユーザー企業自身で客観的に判断することが可能だとしている。
同ソリューションは、ヴイエムウェアの「VMware View」をサポートする。日立電サでは、ヴイエムウェアが認定するセールスプロフェッショナル資格(VMware Sales Professional:VSP)1350人とテクニカルセールスプロフェッショナル資格(VMware Technical Sales Professional:VTSP)800人を擁し、ユーザー企業のニーズに応じて適切なシステムを提案するという。
同ソリューションでは「ネットワークアセスメントサービス」を取り揃えており、ネットワーク環境を事前に評価できる。ネットワーク環境が不安なユーザー企業に関しては、個別にサービスを提供することで課題を整理したうえで、段階的なデスクトップ仮想化システムの導入が可能になるとしている。
日立電子サービスでは、全国320拠点の同社グループの機動力を生かし、クライアント端末の全国展開から現地動作確認まで導入を支援する。稼働状況をユーザー企業に代わり、24時間365日リモートで監視し、稼働情報の提供や障害発生時のシステム復旧を迅速に対応するという。機器に障害が発生した場合は、ユーザー企業の拠点先にカスタマエンジニアが赴き、障害を修復するとしている。
デスクトップ仮想化ソリューションの標準価格は、オンプレミス型デスクトップ仮想化システム導入サービスが最小構成50ユーザーの場合で378万円から。ハードウェア、ソフトウェア、保守サポートなどシステム一式の価格については、ユーザー企業の要件に応じた個別見積もりとなる。
日立電子サービスでは、デスクトップ仮想化ソリューションにおいて、2013年3月末までに売上高15億円を目指すとしている。