クラウドでのバックアップを考える - (page 2)

石井明 (シマンテック)

2011-04-25 17:10

 このような状況下にある中、シマンテックは、データ保護リューションの「Symantec NetBackup」と「Symantec Backup Exec」でクラウドストレージの活用を推進している。現在は、日本国内にもデータセンターを展開する米Nirvanixのストレージの利用が可能だ。Nirvanixのクラウドストレージの特徴は以下の通り。

  • ストレージデリバリネットワーク(SDN)--世界5カ所、1つの名前空間
  • 完全冗長インフラ、バックグラウンドでの反復的な整合性チェック--選択するSLAに応じて99.9%から99.999%の可用性
  • 24時間365日対応のエンタープライズサポート、SAS 70 Type II、物理セキュリティ、暗号化、SSL
  • 安全なマルチテナント型ファイルシステム、ストレージプール、子アカウント
  • 統合型ポリシーに基づくファイル複製
図1 図1:Nirvanixのデータセンター配置

 しかしながら、ある日を境に現在のバックアップを100%クラウドストレージへ持っていくことは、あまり現実的ではないかもしれない。データの重要度やコスト、さらには保管期間を考慮して、フェーズごとに移行していくことが一般的だ。つまり、現在のオンプレミスとの透過性、統合された管理性が必要となる。

図2 図2:オンプレミスと同様の容易なオペレーション

クラウドストレージは、NASやiSCSIと何が違う?

図A 図A:OpenStorage Technology(OST)を通したエンタープライズストレージとの連携

 バックアップソフトウェアから、クラウドストレージがIPベースでアクセスできれば、「クラウドへのバックアップ」は確かに可能だ。ただし、セキュリティ、データ転送の最適化や詳細なデータ書き込み状態の管理、エラーハンドリングなどで課題がでることもある。

 シマンテックでは、「OpenStorage Technology(OST)」というインターフェースを従来より提供しており、オンプレミスでのエンタープライズストレージとの連携を図り、バックアップ/リストアの最適化を実現している。

 Nirvanixとの連携は、このOSTをクラウドストレージへの連携に活用し、セキュアであり、データ転送の最適化、バックアップ状態の管理に活用し、オンプレミスと同等の管理性を実現している。

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