「Natty Narwhal」ことUbuntu 11.04は、新しいデスクトップとして「Unity」を採用した。ネットブックをも視野に入れた新デスクトップがどのようなものか、その概要と実際に試用した感想をご報告したい。
なお、Ubuntu 11.04のインストール方法は、「Ubuntu 11.04インストールガイド」を参照頂きたい。
Unityの概要と動作スペック
Unityは、4月末に定例アップデートされたUbuntu 11.04(Natty Narwhal)に正式採用されたデスクトップインターフェースだ。GNOMEやKDEのように大量のアプリケーション群は伴わないが、GTK+ APIを中心としたGNOMEデスクトップ環境下で動作するソフトウェアであり、3Dウインドウマネージャ「Compiz」のカスタマイズ版と位置付けられる。ちなみに、開発主体はUbuntuを主宰するCanonical社だ。
これまでUbutuは継続してGnomeを採用してきたが、Canonicalは前バージョンのUbuntu 10.10からネットブック向けにUnityを導入、今回のNatty Narwhalではそれを大幅にブラッシュアップしてデスクトップ向けにも標準のGUIとして投入してきた。グラフィックチップが動作条件を満たす場合はUnityが起動し、満たさない場合は従来どおりGnomeが起動(クラシックモード)するしくみだ。
Unityの動作条件は表1のとおり。Ubuntu 11.04インストール後であれば、ターミナルエミュレータから「/usr/lib/nux/unity_support_test -p」を実行すると、その環境がUnityに対応しているかどうかを確認できる。非対応の場合には、前述したとおりクラシックモードを選択するか、別途Ubuntuソフトウェアセンターから「Unity-2D」を追加インストールすることになる。
OpenGL | v1.4以降 |
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ビデオメモリ | 128MB以上 |
テクスチャ解像度 | 垂直/水平が2048 |
必要なエクステンション | Framebuffer Object、Rectangle Textures、Non power of 2 textures、Vertex programs、Fragment programs、Buffer objects、GLSL shader support |