ドワンゴは、動画配信サービス「ニコニコ動画」の動画データを保管するストレージとして、Oracleの「Sun ZFS Storage 7420 Appliance」を採用、稼働を開始させた。日本オラクルが8月22日に発表した。
2006年12月にサービスを開始したニコニコ動画は、2011年6月時点で総登録会員数2238万人、プレミアム会員130万人、モバイル会員660万人を有している。ユーザー数の増加に伴い投稿動画のデータ量も急速に増大し、毎年2〜3割のペースでデータ量が増え続けているという。
Sun ZFS Storage 7420 Applianceは、Oracleのユニファイドストレージ製品ライン「Sun ZFS Storage Appliance」の上位機種。ドワンゴでは、動画データの保管ストレージとして、高パフォーマンス、単一ボリュームで250テラバイト以上の容量を構築できる拡張性、容易な運用管理を評価し、2月に同製品の採用を決定。検証期間を経て、5月にニコニコ動画の保管ストレージとして稼働を開始したとしている。
同製品は、統合されたSSDの性能により、アプリケーションの応答時間が大幅に短縮されており、動画データの書き込み速度を向上させることができるという。また、ストレージの状態を監視するソフトウェア「DTrace Analytics」により、ブラウザ経由でストレージ容量やネットワークの状態を把握できるほか、管理画面でサポートに必要な情報のレポートを自動的に作成し、専用サイトにアップロードするだけでOracleのサポートチームと迅速に情報を共有できるとしている。Sun ZFS Storage 7420 Applianceは、最大容量1.15ペタバイトまで拡張可能だという。