2011年に科学技術に貢献したマニアックな子どもたち

Nicole Bremer Nash (TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2011-12-21 07:30

 子どもたちが未来なら、未来は明るすぎて日よけが必要になるだろう。子どもたちの間では科学の人気が高まっており、マニアックな子どもたちが科学に重要な貢献をする機会が増えている。未来のリーダーである彼らは、重要な科学上の発見をするのを大人になるまで待てないようだ。宇宙探検から物理学に至るまで、マニアックな子どもたちの2011年の成果をまとめてみた。


  • 2011年には、超新星を発見した人の最年少記録が破られた。今年の前半に、10歳のKathryn Grayさんが、アマチュア天文学者が大晦日の夜に撮影した画像を調べていて、超新星を発見した。この超新星は銀河「UGC 3378」にあり、「2010lt」と名付けられた。最年少超新星発見者の肩書きは彼女だけのものだが、発見者にはKathrynの父親と、画像を撮影した男性であるDavid Lane氏も名を連ねている。
  • Einstein氏の相対性理論は、IQ 170を持つ12歳のJacob Barnettくんの助けを受けている。JacobくんはEinstein氏の理論を拡張し、天体物理学のもっとも難しい問題のいくつかを解こうとしている。Jacobくんがこれに成功すれば、ノーベル賞を受賞する可能性が高く、そうなれば最年少ノーベル賞受賞者となるだろう。
  • 2011年のGoogle Science Fairの大賞受賞者は、ティーンエージャーのShree Boseさんだった。Shreeさんのプロジェクトは、一般的な化学療法薬であるシスプラチンに対するがん細胞の抵抗性の重要な要素を明らかにした。Shreeさんの研究はがん治療を改善する可能性があり、科学者は、化学療法による治療中には体内で代謝酵素AMP活性化プロテインキナーゼが正しく働かず、正常な細胞の分裂を難しくしているというShreeさんの発見を足がかりにしている。
  • スポーツ選手は、Discovery Education 3M Young Scientist Challengeの受賞者のおかげで、より安全に運動できるようになるかもしれない。14歳のBraeden Benedictくんは、スポーツ選手の脳しんとうを検知する機器を作った。
  • コンピュータセキュリティ分野では、CyFiの名前で呼ばれる10歳のゲームファンが、DefCon 19 Kidsで、モバイル機器上のゲームの時間管理に関する新たな種類のゼロデイ脆弱性を指摘した。
  • 「Bubble Ball」は2011年にもっとも人気のあったモバイル機器用のゲームの1つだ。このゲームの人気は大変なもので、何週間かにわたって、ダウンロード数で「Angry Birds」を上回ったほどだ。Bubble Ballは物理シミュレーターで、プレーヤーは物理学的な動きを操作して、ボールをゴールまで導かなくてはならない。しかし、Bubble Ballが本当にすごいのは、これが14歳のRobert Nayくんによって書かれたということだ。Robertくんはすでにコンピュータプログラミングの分野である程度の経験があったが、モバイル機器用の物理シミュレーターを作るのはかなり複雑な仕事だ。Robertくんの母親がビジネス的な作業を手伝い、ゲーム中に出てくる面もいくつか作ったという。Robertくんはゲームを拡張して有料コンテンツを追加する予定だ。

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